自宅の庭で羽化したオオシオカラトンボ
蟹江周辺ではオオシオカラトンボは見かけません。
名古屋の庄内緑地と海津市のハリヨ公園では見かけたことがあります。
シオカラトンボは数が復活してきた感じがしますが、オオシオカラトンボは姿そのものを見かけないのです。
そのオオシオカラトンボが自宅の庭のプラスチックプランターとポリバケツ水槽で羽化しました。
一昨年のこの時期にオオシオカラトンボのメスが偶然庭に飛んで来てポリバケツやプランターの水槽に産卵している様子を見かけました。
早速写真を撮りましたが、ほとんどのものはぼけてしまいました。
でも産卵している雰囲気だけは撮れたのです。
オオシオカラトンボのメスがどこから来たのか分かりませんが、どこかに向かう移動中に寄ったのではないかと思われます。
産卵後いなくなってしまいました。
私が見かけた時以外でも産卵していた可能性も否定できませんが、頻繁に来ているとは考えられません。
6月29日にオスのオオシオカラトンボを庭の物干し台で見かけました。
家の土台の壁にヤゴの抜け殻が張りついていました。
ここ数年ベニイトトンボもポリバケツやプランターの水槽で産卵するので、水草のアナカリスも捨てず、周りの雑草も自然の状態のままにして、餌の昆虫も集まりやすくしています。
ビオトープといえば格好いいのですが、叢(くさむら)状態の庭です。
そのオオシオカラトンボのオスは翌日にはいなくなってしまいました。
翌日になってベニイトトンボの様子を見に庭に出たら、今度はオオシオカラトンボのメスがいました。
2日に亘って羽化していたのです。
とても驚きました。
「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)には「卵期間1~2週間程度。幼虫機関2~8か月程度(1年多世代。)幼虫で越冬する。」と記されています。
自宅の庭は秋分を過ぎると日が当たらなくなって成長が遅れるとしても、2年間ヤゴのままで生活することは考えられません。
昨年中に産卵してヤゴになったものが羽化したのだと思われます。
今回羽化したオオシオカラトンボのオスとメスの産卵時期がいつだったのかは、今のところ不明です。
羽化したメスのオオシオカラトンボが枯れ茎にとまりながら、口を動かしていました。
何か獲物を捕ったのでしょう。
生まれてすぐに獲物を捕れるなんて凄い能力だと思ってしまいました。
ヤゴ時代の獲物であるユスリカやボウフラと違って、成虫になるとハエやハチなどの昆虫を捕ります。
どうして違ったものを獲物と同定できるのか不思議です。
水中時代は遠いところの獲物を見つけることはできないと思われるのに、成虫になるとヤゴよりは遠方の距離にいる獲物を見つけたり、翅を微妙に動かして飛翔するなど、何故そう簡単にできるのかとても不思議です。
本当に凄いなぁと思ってしまいました。
(トンボ科 シオカラトンボ属)
カモ撮りこうちゃん