白いノアザミを見つけた
東北にいたときも6月中旬になると道路脇にアザミの花が咲きだしましたが、詳しいアザミの仲間の区別はついていません。
車を停めてアザミの花の数本を採って、友人宅に持って行ったことがあります。
そこの主人が花瓶に活けてくれました。
でもアブラムシが茎に取りついていて、難儀したことを覚えています。
蟹江に戻ってもこの季節にアザミの花を見かけますが、いたる所という訳ではありません。
よく見かける場所として愛西市の木曽川と長良川に挟まれた福原輪中の土手でアザミの花を見かけます。
見かけるアザミは「日本の野草」(山と渓谷社)で調べると、ノアザミではないかと思われます。
良く見られる一般的なアザミです。
花の色合いも少し薄い感じのムラサキで、素朴ながら存在を主張していて風情を感じさせる花です。
その花にチョウが吸蜜に来ている場面はなかなか絵になる光景を産み出しています。
福原輪中で鳥、チョウと植物の写真を撮っていたら、木曽川沿いの堤防の土手下にたくさんのノアザミが咲いていました。
ちょうど花の盛りだったのでしょう。
これほどのノアザミが咲く光景を見たのは初めてでした。
堤防の上はコンクリート道路の立田大橋と尾張大橋を繋ぐ路線で、貨物トラックなどが頻繁に行き交っています。
この堤防下のノアザミの群生地には誰も興味がないらしく見られている様子はありません。
地元の人にとってもありきたりの風景なのでしょう。
その群生地の叢を歩いていると、紫色のノアザミに混じって白いノアザミを見つけました。
紫色の花が終わって枯れてくると、白っぽくなって次に茶色に変色して来るので、その過程の産物だと思い込んでいました。
でも近くに寄ってみるとまだ花が盛りです。
白いノアザミだったのです。
白いノアザミは初めて見ました。
これほどたくさんのノアザミが咲いていれば、変わったものが生えるのは予想できます。
考えられる変わりものの一番は脱色して白い花を咲かせるものです。
これまでもヒメオドリコソウ、ツリフネソウ、ホトケノザ、ツユクサなどの白い花を見かけてきました。
色の遺伝子が脱落すると白くなるのではないかと思われます。
このノアザミも同様な仕組みで白色になったのではないかと思われます。
その花を見て紫色とは違って白いノアザミも風情があるなぁと感じたものです。
(キク科 アザミ属)
カモ撮りこうちゃん