ツバメシジミのオスの求愛行動を見かけたけど
蟹江周辺でよく見られるシジミチョウには4種類います。
ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミとウラナミシジミです。
ベニシジミとウラナミシジミの区別はつくのですが、ツバメシジミとヤマトシジミの区別がなかなかつきませんでした。
最近ツバメシジミには後翅に突起があり、裏翅には橙色の斑があることが分かってきました。
メスの焦げ茶色の表翅はヤマトシジミと似ていて、一瞬で区別することが難しいようです。
一見似ている両種ですが、食草は違います。
ツバメシジミはレンゲ、シロツメクサ、カラスノエンドウなどのマメ科なのに、ヤマトシジミはカタバミです。
自宅の庭にはカタバミがたくさん生えています。
庭に出ると何匹かのヤマトシジミを普通に見かけます。
個人的な経験として、ベニシジミやツバメシジミは6月頃に見かけていたと思い込んでいたのですが、今年3月末に日光川や宝川の土手で何匹も見かけました。
こんな時期に発生しているのかと驚いたのです。
きっと見えども見えずだったのでしょうね。
6月8日に愛西市の木曽川と長良川に挟まれた福原輪中に出かけました。
目的はセッカとキジの写真撮りだったのですが、セッカは鳴いているのに姿が見えず、キジも雄叫びを上げていませんでした。
縄張りと思われるところにオスはいましたが、メスがいる気配がなかったので、今年はメスに出会わなかったのかも知れません。
歩いている途中にシロツメクサが群生している叢があり、ツバメシジミが飛び回っていました。
その場面の動画を撮りました。
メスがシロツメクサの吸蜜をしていると、オスが飛んで来て求愛するのですが、メスは応じません。
オスは諦めて飛んで行ってしまいます。
すると別のオスがやってきてまた求愛行動をします。
それにもメスは応じません。
そんなことが何回か繰り返されました。
メスはまだ成熟していないのかも知れません。
メスが拒否したり無視したりするとオスは諦めて行ってしまいます。
動物の世界では性行動の主導権を持っているのはメスだと言われていますが、ツバメシジミでも同様な行動に見えました。
強引にオスが性行動するのはオラウータンと人間だけだと聞いたことがあります。
高等動物の人間だけが動物の生態系から外れ、自分たちで道徳観を作って社会行動している特別な生き物です。
野生動物の生き方からも学ぶべき内容があるのではないかと考えてしまいました。
(チョウ目 シジミチョウ科 ツバメシジミ属)
カモ撮りこうちゃん