オオタカの幼鳥が固まっていた
6月2日に弥富市の宝川の土手を歩いていたら、土手下の雑木林の端の木でオオタカの幼鳥を見かけました。
最初藁が木に引っかかっているのかと思ったのです。
冬期間にはオオタカを見かけることはありますが、この時期に見かけたことはありませんでした。
多分漂鳥として北に移動しているからだと考えていたのです。
そのオオタカの幼鳥がとまっていました。
とても驚きました。
この時期には初めてだったからです。
幼鳥は羽を半分広げた状態です。
近くではカラスの鳴き声が聞こえてきます。
これまでの観察では、カラスとオオタカは天敵同士です。
カラス2羽がオオタカを追いかける場面を多く見てきました。
オオタカは一目散で逃げていきます。
逆にオオタカが1羽のカラスを追いかけていることもあります。
大きさはどちらも同じ位です。
このオオタカの幼鳥が羽を広げているのは、カラスに威嚇され怯えているからかとも思いました。
また獲物を捕った時に羽を広げる習性があるので、脚に獲物を掴んでいる可能性もあります。
どちらなんだろうと思いました。
そのオオタカはその恰好でずーっと動かないままです。
首を曲げて私の方を見ています。
私とオオタカの距離は10mくらいです。
しかも私が土手の上からオオタカを見下ろしている位置関係にあります。
多分この距離と位置関係から逃走距離内にあると思われます。
逃走距離というのは、敵が近づいてきたとき、ある距離になると逃げ出す距離のことです。
でも逃走距離内に敵が突然入ってくると、動けなくなってしまいます。
これまでタヌキとカモシカで経験しました。
至近距離で突然出会うと、動物たちはまったく固まってしまって、私をじっと見つめているだけです。
1~2分間もじっとしています。
私が横を向いて視線を外した瞬間に、動き出して逃げていきました。
オオタカが動画を撮っていても動かないので、カメラで写真を撮ろうとオオタカから目を逸らした瞬間に飛び立ちました。
脚には獲物を掴んでいませんでした。
近くのカラスに追われて怯えて羽を広げて木にとまったものの、そこに突然私が出現したので、固まってしまったと思われます。
動物にはこうした共通の習性があるのではないかと思われます。
(タカ目 タカ科)
カモ撮りこうちゃん