婚姻色のダイサギがドジョウを捕っていた

ダイサギは留鳥です。

私は長い間チュウサギとダイサギとの区別がつきませんでした。

チュウサギは夏鳥で冬にはこの辺りにはいないので、冬ダイサギだけに親しんだ結果、何となく違いが分かるようになりました。

最初はダイサギとチュウサギの細かい違いで区別しようとしていました。

重要な違いは口角が目の下を越えて先まであるのがダイサギ、目の下までがチュウサギで判断しています。

他には嘴の形や首の長さ、頭が平らかどうかの違いがありますが、今では雰囲気の違いからダイサギとチュウサギを区別しています。

他にも書きましたが、人間の認識の仕方が凄いと思うのは、だんだんと全体の雰囲気の違いだけで、ダイサギかチュウサギかを瞬時に判断できるようになることです。

ダイサギを観察していると夏や秋には黄色い嘴なのに、春先には黒くなるのです。

婚姻色で羽毛を含めてとても美しくなります。

最近までダイサギの嘴の色が変化することを知りませんでした。

嘴が一年中黒いのがコサギで、なかなか区別できませんでした。

ダイサギとコサギが一緒にいれば大きさから判断できますが、別々の時には同定できないことが多かったのです。

永和駅北側にある津島市鹿伏兎の田植え前の田んぼで、ダイサギが採餌していました。

2羽のダイサギです。

ゆっくり歩きながら、ときどき立ち止まって首を伸ばして水中に顔を突っ込んでドジョウを捕まえていました。

この時期にはドジョウを捕まえているようです。

5月中旬頃にはまだフナやオタマジャクシは田んぼや用水路にはいない時期です。

6月中旬から下旬になれば、これらが大量に孵化して泳ぎ出します。

その前の大事な採餌対象にドジョウがなっているようです。

ドジョウは全国的に数が減少していると聞いています。

愛知県でも数年前には絶滅危惧種になっていました。

蟹江周辺には色々なサギがいて、田んぼの田植え前後にはサギたちがドジョウを餌にして生きているようです。

ダイサギが捕っていたドジョウも取水口から入ってきたドジョウとは思えないので、田んぼの中で冬眠していたものではないかと思われます。

ダイサギはドジョウ、オタマジャクシ、コブナなどの発生時期に合わせて、採餌する動物を変えながら生きているようなのです。

生きていくことは全ての動物にとって大変なことだと思ってしまいました。

(ペリカン目 サギ科)

カモ撮りこうちゃん