幼い時から見かけていたヘビイチゴ
春になって田んぼの畔を歩くと黄色い花をつけた植物を見かけます。
時間が経つとそこに赤い小さいイチゴが見られるようになります。
これがヘビイチゴです。
黄色い花をつける植物にキジムシロ、ミツバツチグリなど似たものがあって、今だにその区別がついていません。
これらは全てバラ科で、ヘビイチゴはヘビイチゴ属、キジムシロとミツバツチグリはキジムシロ属です。
どれも3枚の小葉があります。
以前書いたカタバミは3枚葉で5枚のハナビラなのにマメ科でなくバラ科でもないと書きました。
とにかくヘンテコリンな存在です。
でもヘビイチゴ、キジムシロとミツバツチグリは3枚葉なのにマメ科ではなく、5枚のハナビラだからバラ科という特長はあっています。
これまで3枚葉ならマメ科と単純に考えていました。
3枚葉でありながらバラ科のものもあり、3枚葉なのにバラ科でもなくマメ科でもないカタバミもあるという規則性の例外が出てきました。
こんな風に植物を関連させると覚えやすくなりますね。
幼い時から見ているヘビイチゴはヘビが食べるとか、毒だから食べるなと言われてきました。
「救荒雑草」(佐合隆一 全国農村教育協会)には「長い花柄を伸ばし、その先に1個ずつ黄色い花をつける。花の基部が肥大して淡紅色になり、その周りに小さな粒状の赤い果実が集まってつくが、これら全体を果実とみなす。❝ヘビが食べるイチゴ❞という名の通りであり、甘みもなくおいしいものではない。砂糖を加えればジャムになる。有毒だという説もあるが、無毒だとする説もある。~中略~ 越後・佐渡では土着民は新葉苗をよく茹でて食べる。」と記されています。
これらの記述から、多分毒はないだろうと思われます。
永和駅の北にある田んぼの畦に咲いていた黄色い花がヘビイチゴではないかと思って写真を撮りました。
花の中央部が丸くてたくさんの雄しべと雌しべがあるように見えたからです。
時間が経つとどう変化するのか確かめてみました。
2週間くらい経ったら、確かに赤いヘビイチゴができていました。
ただ不思議なのは、花托と思われる部分に若い果実が蔽われていることでした。
どうしてそうなっているのか今のところ分かっていません。
でも自分の予想があってとても嬉しい気持ちになりました。
似た植物も1つ1つ確認しながら覚えて行けば、ヘビイチゴとキジムシロ、ミツバツチグリを区別できるようになるだろうなと期待しているところです。
(バラ科 ヘビイチゴ属)
カモ撮りこうちゃん