コイの産卵行動を見かけた
春になると善太川、宝川に沿う用水路の浅瀬でコイが産卵している様子が見られます。
水が濁っているので鮮明な写真は撮れませんが、数尾のコイが背びれを水面上に出しながらもつれ合っている様子から産卵しているのが分かります。
数日前にも大きくもない永和の沼が雨で周りに溢れて、地面だった場所が浅瀬になっていました。
午後の天気が良い日に通りかかると、浅瀬にコイがたくさん泳いでいて、何尾もつれ合いに重なり合っているのを見かけました。
オスとメスがもつれ合いながら産卵しているようです。
それも2尾だけという訳ではなく、同時に何尾もがもつれ合ってメスを奪いあって産卵を促しているのでしょう。
写真を撮ったものの、案の定上手く撮れませんでした。
持参したビデオでも撮りましたが、写真よりはその臨場感を記録できました。
写真を見ると、本当にコイなのかと疑問にもなるのです。
背中が少し盛り上がっているように見えヘラブナ(ゲンゴロウブナ)かも知れないのです。
鱗の様子からはやはりコイではないかとも思います。
大きくない沼に他にライギョやブルーギルもいます。
こんな小さい沼にこれほどのコイがいることに驚いてしまいました。
昨年はその沼の水面が雨で上昇したのと、田植え時期には木曽川からの水を引き込むので、沼に隣接する田んぼにコイが上がってきて産卵していました。
田んぼの水嵩(みずかさ)は低いので、背びれが見え横になりながら泳いでいました。
田んぼは7月になるとイネの根を活着させるために水を落とします。
沼に戻れなければ、稚魚たちはミズが干上がっていく水溜りに集まらざるえを得ません。
コイの成魚も取り残されていたことがあります。
シラサギの仲間やカラスがそれを狙って啄みます。
例年そんなことがくり返されています。
何でこんな浅瀬で産卵するのでしょう。
天童の原崎沼の浅瀬でもヘラブナが絡み合って産卵していました。
モロコ、ニシン、ハタハタ、ホタルイカなども産卵のために水辺にやってきます。
魚には浅瀬で産卵するものがいます。
稚魚の安全を守る水草や食べ物であるプランクトンが水辺に多いことが関係しているのでしょう。
コイの激しくもつれ合って子孫を繋ぐ産卵行動を見るにつけ、動物の生命力の強さに感嘆せざるを得なくなりました。
(コイ科 コイ属)
カモ撮りこうちゃん