アズマイチゲと区別が難しいキクザキイチゲ
3月末~4月初旬に里山より少し標高が高い山沿いには、キクザキイチゲが見られます。
初めはアズマイチゲとの区別は全くできずに混乱してしまいました。
それでも長い間見かけているうちに、何とか区別ができるようになりました。
アズマイチゲはキクザキイチゲに比べると里山に多く、しかも日当たりのよい所に咲いています。
天童の市街地を外れた道路脇とか若松観音の入り口への道路脇の叢です。
キクザキイチゲは日陰の北斜面に咲いていることが多い感じです。
白水川ダムに向かう道路の北斜面や天童高原に入る山道脇の叢でも咲いていました。
この2つはキンポウゲ科イチリンソウ属と同じ仲間に属しています。
アズマイチゲとキクザキイチゲの花の感じは同じですが、アズマイチゲは白色だけなのに、キクザキイチゲは白や紫色までバラエティがあります。
その紫色の色合いもなかなか素敵です。
どちらも春の野草として魅力的なのですが、私はどちらかというとキクザキイチゲの方に魅かれます。
長く観察していて私なりに気がついた両者の違いとは、アズマイチゲは茎から3枚の葉が輪生しています。
その1枚の葉の小葉がハート形3枚になっています。
ところがキクザキイチゲのその小葉が羽状で深く裂けています。
そんな違いが分かってから区別するのがたやすくなりました。
アズマイチゲとキクザキイチゲともハナビラ状になっているものは実はガク片で、サクラのハナビラとは違っています。
でもキクザキイチゲのガク片であるハナビラがまた美しいのです。
このアズマイチゲとキクザキイチゲとも「春の妖精(スプリング・エフェメラル)」と呼ばれています。
まだ他の野草が芽吹く前の叢で咲いているキクザキイチゲを見かけると、心を癒されます。
皆さんも機会があれば是非探して見てください。
(キンポウゲ科 イチリンソウ属)
カモ撮りこうちゃん