縄文人もエゴマを育てていたらしい
エゴマは東北ではジュウネンと呼ばれて昔から食べられていました。
福井県の鳥浜遺跡からエゴマの痕跡が見つかったと聞いたことがあります。
縄文時代というと粗末な服に粗末な食べ物というイメージがありますが、本当なのか疑問が残ります。
現代にも通じる植物繊維を編んで作った精巧なポシェットも出てきています。
縄文人は予想以上に文化的に高いレベルの生活をしていた可能性さえあるようなのです。
もともとのエゴマの後に、ゴマが中国か朝鮮経由で入ってきて、ゴマ油などで揚げ物や燈油として使われるようになりました。
江戸時代になってナタネが利用されるようになりました。
ナタネを燈油として使う生活革命が起こり、夜にも活動できるようになったと言われています。
私の知り合いは、冬の楽しみに餌台を作って野鳥を呼び寄せていました。
色々な種を購入していました。
アワやヒエの他にアサの実、ジュウネン(エゴマ)、ひまわりの種などでした。
私はエゴマをジュウネンと言われて覚えたものです。
小さい種ですが脂があるのが分かります。
ゴマ油の前には育てたエゴマを使って、縄文人も植物や魚など動物の天ぷらを揚げて食べていた可能性さえあります。
会津若松と日光今市を結ぶ街道沿いの大内宿に出かけたとき、ジュウネン味噌を塗った餅が売られていたことを今でも想い出します。
人々の生活の中にジュウネンは普通に入り込んだ素材だったのです。
最近では、そのジュウネンがエゴマと称して健康食品の名目で売られたり自宅で栽培されていたりしています。
サカタのタネの説明書きには「シソの仲間で、葉を焼肉と一緒に食べたり、キムチ漬けやニンニク醤油漬けなどに利用する健康野菜です。葉は緑色の卵円形で独特の香りがあります。一般的には葉を利用しますが、種実も利用することができます。葉の裏が赤身をおびる場合があります。」と記されています。
韓国の焼肉では、肉をエゴマの葉で巻いて食べているようです。
エゴマはオオバと同じシソ科で茎は四角いのですが、オオバとの違いが私にはよく分かりません。
エゴマもオオバと同じように茎の先端部分から柄を出して小さい花を咲かせて種を作ります。
生長過程でイモムシがついて、葉がボロボロになった記憶があります。
「タデ食う虫も好き好き」というものの、どの植物にも天敵となる害虫がいることに驚いてしまいます。
(シソ科 シソ属)
カモ撮りこうちゃん