ミョウガって、どこに実をつけるの?

東北では家の北側にミョウガを植えてあるのをよく見かけました。

最初ミョウガだとは思わずショウガだと思っていました。

スーパーで売っているショウガの根に葉がついていて、それと同じ葉だったからです。

売っているミョウガは茶色の実のようで、葉付きは見たことがありませんが、その実は茎につくと思い込んでいました。

実際は地面から直接出てくるのです。

ミョウガはショウガ目ショウガ属で、ショウガとは兄弟です。

ショウガといえばジンジャーで、ジンジャエールなどの飲み物で知っています。

蟹江周辺ではそこら中にショウガが植えてあり、普通の植物同様に白い花をつけます。

小さい頃は強い香りの野菜、ニンジン、ピーマンなどは嫌いでした。

ミョウガも例外ではありません。

しかし歳を経るごとにそれらを美味しく感じるようになりました。

味覚の好みは変化してくるのです。

子供たちの偏食は良くないと言われますが、動物には肉食系、草食系と偏食のものも多く、それでも生きながらえています。

このように食べ物の嗜好は変化してくるので、余り強制しない方が良いと思います。

ミョウガと言えば冷奴に乗せる、冷やしそうめんのタレの薬味、天ぷらや酢の物、味噌汁や吸い物の具として使われています。

元々の素材を美味しくさせる役割をしています。

山形の「だし」もミョウガを入れるとさらに美味しくなりますね。

諺(ことわざ)に「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」と言われています。

その由来はお釈迦さんの弟子に物忘れしやすくなった人がいて、自分の名前も忘れてしまいました。

そこで名札(名荷 ミョウガ)を首からぶら下げたものの、それさえも分からなくなってしまったというエピソードです。

中島敦の「名人伝」(岩波文庫)にも弓の名手が山に籠り、その果てに弓のことさえ忘れてしまうという物語があります。

似ているストーリーです。

どちらも認知症だったのかも知れませんね。

ショウガもミョウガも大陸から持ち込まれたもので、香りが強いのをショウガ、弱いのをミョウガという説もあるようです。

ショウガとミョウガは同じショウガ科だとはいえ、根や実の形も全く違い、香りも随分違うようです。

ミョウガが茎に付く実のように見えながら、地面から出て花を咲かせていました。

それを見た時、植物の世界でも色々な生き方をしているのだなあととても驚いたものです。

(ショウガ目 ショウガ科 ショウガ属)

カモ撮りこうちゃん

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