オニヤンマだと思っていたオオヤマトンボ
日本で一番大きなトンボがオニヤンマで、一番小さいトンボがハッチョウトンボです。
天童ではオニヤンマを谷川や山道でよく見かけました。
同じ場所を行ったり来たりしていました。
歩いて行くと迂回して飛んでいきます。
オニヤンマはそんな習性を持っています。
オニヤンマのような色合いのトンボはたくさんいて区別ができません。
その中にオオヤマトンボがいます。
オニヤンマと科が違っていてヤマトンボ科です。
蟹江に戻って、トンボ採集をしている中学校教師だったSさんと情報交換するようになりました。
私はオニヤンマやムカシヤンマは見かけていましたが、似たトンボにオオヤマトンボがいるというのです。
初めてそんなトンボがいることを知りました。
オオヤマトンボは琵琶湖西岸の高島市の乙女が池で見られるということでした。
そこで8月上旬に行ってみました。
大きな池で水辺をオオヤマトンボとウチワヤンマが飛んでいました。
姿・形はまるでオニヤンマそっくりで区別がつきません。
何匹かのオオヤマトンボが水辺を行ったり来たりしていました。
そのオオヤマトンボを撮ったもののほとんどがぼやけていました。
メスが打水産卵している様子も撮りました。
産卵の様子はオニヤンマとやや違っているようです。
オニヤンマはほぼ垂直になりながら尻尾をを何度も突っ込んで産卵するのに、オオヤマトンボはそれほど垂直にはならないように見えました。
またオニヤンマがオオヤマトンボのように水辺を周回しているのを見たことはありません。
姿・形は同じようでも習性は全く違います。
「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎他 文一総合出版)で調べてみると、オオヤマトンボは広い行動範囲の池や沼を午前中と午後に周回する習性があるようです。
その後永和の沼でオオヤマトンボを見かけました。
午前11時頃何度か周回していましたが、そのうちいなくなってしまいました。
翌日の午前中に行くとまた見かけました。
写真を撮りましたが、案の定良い写真は撮れませんでした。
木曽川と長良川の間にある福原輪中の人工湿地帯でも、オオヤマトンボを見かけました。
メスだったのか打水産卵していました。
ある場所で数回打水産卵してから、離れた別の場所に移動して産卵していました。
西尾張でもオオヤマトンボが生息しているようです。
行動範囲が広く、他のトンボのように同じ場所にいないので、生息確認が難しいようです。
トンボの写真を整理していたら、天童の山元沼と原崎沼で飛んでいるオニヤンマと思っていたトンボは、実はオオヤマトンボかも知れないと思うようになりました。
全国的に広い範囲に生息しているかも知れないなあと思うようになりました。
(ヤマトンボ科 オオヤマトンボ属)
カモ撮りこうちゃん