こんなところでヒクイナを見かけるなんて
↑用水路で見かけたヒクイナ 尻はオムツみたい?
クイナといえばヤンバルクイナを想い出します。
国の天然記念物で沖縄のヤンバルの森に生息している鳥です。
飛ばなくなって、地上の昆虫、カエル、カタツムリなどを食べています。
それが頭にあってクイナの仲間は沖縄や九州に住んでいると思っていました。
私がこれまで撮った写真の中で、多分2度と会わないだろうなと思う鳥にヒクイナがあります。
12月27日にいつも出かけている弥富市海屋の土手を歩きながら、オオタカ、カワセミ、ヒヨドリの写真が撮れないかと思って歩いていました。
土手下のヨシが生えている汚い用水路脇にアオジが止まったので、土手の上から写真を撮り出しました。
すると用水路のヨシがない水辺に、大きくない鳥が餌探しして歩いているのを見かけました。
一瞬バンだと思ってシャッターを切りました。
バンは今年木曽川と長良川に挟まれた福原輪中の人工湿地帯で見かけていたからです。
それでそう思ったのです。
でも少しバンより小さい感じです。
ハトぐらいの大きさに見えました。
それが用水路の壁の水辺に沿いながら餌を探して歩いている風情です。
用水路には上からヨシや植物の枯れ枝や蔓(つる)が下がっています。
そんな場所を移動していました。
夢中でシャッターを連写しましたが、きれいな全身写真は撮れませんでした。
家に帰って調べてみるとヒクイナでした。
クイナの仲間がこんなところで見られるのかと驚きました。
この場所は連日歩いているのに、クイナを見かけたことはありませんでした。
全くの幸運だとしか考えられず、今後はもう会えないだろうと思っています。
ヒクイナは西日本に多く、茨木県や栃木県でも越冬しているようです。
とても臆病な鳥で、「日本の野鳥」(叶内拓哉、安部直哉他 山と渓谷社)には「草むらの中で生活することが多い。アシ原や草地の隙間から、あたりをうかがうように出てくるが、ちょっとした物音や上空を飛ぶものに対しても警戒し、さっと物陰に隠れてしまう。魚類、昆虫類、甲殻類などのほか、イネ科の種子なども食べる。」と記されています。
とても臆病で用心深い鳥のようです。
アオジの臆病さよりももっと臆病かもしれません。
掲載した写真は一瞬に連写した写真です。
似た写真ばかりですが、こんな鳥がいることを感じてもらえたら嬉しいです。
(ツル目 クイナ科)
カモ撮りこうちゃん