一番大きくて悪食のアオサギ

蟹江周辺では5種類のサギが見られます。

アオサギはその中でも一番大きく、この辺りでは一年中見られるサギです。

単独か数羽でいることが多く、大きな群れでいるのを見たことはありません。

大きいためか悠々と羽ばたいて飛んでいきます。

急いでいることもあるでしょうに、ゆったりとしか見えません。

沼や田んぼ脇の用水路でじっと魚を狙う姿や、浅瀬を歩きながら餌を探す姿を見かけます。

この地方の田園風景にアオサギは溶け込んでいる存在といえるでしょう。

日光川と善太川の合流付近の浅瀬で、アオサギがタウナギを咥えているのを見かけました。

そのタウナギを狙って、他のアオサギが近づいてきましたが、それを避けるように飛んで行ってしまいました。

最初はヘビかと思いましたが調べたらタウナギでした。

随分のご馳走に違いないと思いました。

別の日には、水辺でウナギを捕まえて咥えていました。

泥だらけのウナギを咥えて最後は飲み込みました。

ウナギを頭から飲み込みために嘴で操作しているのですが、その行為が捕ったウナギを弄(もてあそ)んで楽しんでいるように見えてしまいました。

アオサギはとても貪欲で悪食だと言われています。

魚ばかりでなくカエル、ヘビ、昆虫なども食べるようです。

大きな体を維持するには、相当量を食べなければならないだろうと思われます。

アオサギは世界中にいて、英語では灰色のサギ(Grey Heron)と呼ばれています。

なぜ日本ではアオサギというのか不思議ですが、日本の青色は、古代日本語では灰色がかった白色を含んでいたらしいのです。

そのことからアオサギと呼ぶようになった可能性があります。

東名阪道高速道路の蟹江インター内の木々には、サギたちのコロニーがあります。

コサギ、チュウサギやアマサギは6月頃に巣造りと産卵育雛(いくすう)しますが、アオサギはまだ寒い2月下旬から巣造りを始めます。

巣をかける木々はまだ枯れ木の状態で、育雛時期になると葉が茂るようになります。

他のシギよりは早く一種の棲み分けをしています。

アオサギのヒナが巣立ってしまった頃に、他のサギたちの巣造りが行われます。

数年ごとにインター内の木々が伐採されていますが、何とかアオサギも他のサギも生き続けてくれたらといつも見守っているところです。

(ペリカン目 サギ科)

カモ撮りこうちゃん