シジミチョウのうち、一番きれいだと思うミドリシジミ

蟹江周辺でもシジミチョウの仲間はいますが、東北ほど多くはありません。

こちらではベニ、ヤマト、ツバメやウラナミシジミなどが見られます。

天童のジャガラモガラで出会ったミドリシジミの綺麗さには、これらのシジミチョウも到底及ばないと思います。

のミドリシジミの正確な種の同定を今のところできていません。

ミドリシジミ、ジョウザン、エゾ、ハヤシのうちのどれかの種だとは思うのですが、表翅の色合いは青か緑でどの種も綺麗で似ているのです。

裏翅の模様はどの種とも違っていて、同定できないでいます。

7月4日にジャガラモガラの頂上の駐車場に車を停めて、風穴のある場所に行く山道に入ろうとした時に、偶然このミドリシジミのオスに出会いました。

このジャガラモガラは奥羽山脈の西側にあって風穴と姥捨て山伝説で有名です。

山道の入り口付近の叢(くさむら)に、小さなシジミチョウが何匹も激しく飛び回ってせめぎ合いをしていました。

縄張り争いのようです。

チョウといえば、花の周りを飛び交い吸蜜する光景しか想い出せないのですが、ここでは様子が違っていました。

繁殖期特有の行動かもしれません。

ミドリシジミは表翅の色がとても美しく、それが植物の葉に止まると陽射しに当って輝いていました。

こんな綺麗なシジミチョウを見たのは初めてでした。

私はてっきりミドリシジミと思い込んでいたのですが、エゾミドリシジミかもしれないと思うようになりました。

というのは、ジャガラモガラは標高905mで、私が見かけた時刻は10時半過ぎでした。

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会 誠文堂新光社)にはミドリシジミは16~19時に活動するように書かれています。

幼虫の食草はカバノキの仲間のハンノキで、平地から丘陵まで生えており、産地では渓流沿いや林道に生えるヤマハンノキの群落に生息しているようなのです。

ジャガラモガラの頂上付近はハンノキが多いようには見えず、ミズナラやコナラなどドングリの木が多いような気がしています。

するとミドリシジミではないかも知れません。

それに対してエゾミドリシジミは、主に午後に活動し15~17時頃がピークのようです。

幼虫の食草は森林の落葉広葉樹林のミズナラやコナラです。

この2種ともオスは枝などを巡って占有行動をとると記されています。

両種共、ジャガラモガラは生息域に属しています。

こんなことからエゾミドリシジミかなあと考えだしています。

どちらにしてもミドリシジミの仲間はとても綺麗なシジミチョウであることに違いありません。

(シジミチョウ科 ミドリシジミ属)

カモ撮りこうちゃん