「動植物の写真撮りが趣味なんですか?」と問われて
周りの人からこんな質問を受けることがたびたびあります。
一応「はい!」と応えていますが、本音では「そんなことではないんです。」と言いたい気持ちを禁じえません。
趣味とは、本業の余暇の時間に楽しみやレクレーションのために行うものだと思うのですが、中には趣味が高じて本業にしている人たちもいます。
趣味だったものが、本業で通用できる技能や技術を身つけていく人たちもいるのですね。
趣味を熱心にやることでそんな可能性もあるのでしょう。
自らを振り返ってみて、HPに掲載している文章も写真も、本業にするほどの域にはとても達していません。
そう考えると、文章力も撮影技術も素人の延長線上に留まったままです。
全くの趣味レベルですが、動植物に対する想いだけは、趣味の写真撮りとは違っていると自分なりに考えています。
私が動植物の写真を撮るのは、彼らがどんな環境でどんな生き方をしているかを記録し保存するのが第一の目的です。
その生き方から、私たち人間が学ぶべきことがあるのではないか、彼らと人間がどう共生していけば良いかの問題解決の端緒を見つけられないかと考えているのです。
その点では、私が撮っている動植物が先生で、私が生徒の関係で、いろんな習性や生態を教えてもらっている関係です。
その関係で学んだものを通して、第二の目的として「人間とは何ぞや」の問題をも考えられたら良いなと思っています。
チンパンジー研究が、人間に迫る方法論の1つであるのと同じ発想です。
そんなことを願って、動植物の行動や生態の事実を学ぶために蟹江周辺を歩き回っています。
知人が「真剣にやれよ。仕事じゃないんだから!」(タモリの言葉とか)という言葉を教えてくれました。
誰からもやれと言われているわけでもなく、少年時代のトンボ捕りの遊びを写真撮りに置き換えて、自分自身のために一生懸命やっているだけなのです。
やることが楽しい、楽しいからやるという遊びの循環を体験しながら、新しい動植物の世界を探検している気分でいます。
野生の動植物の世界は本当に深いなあと、つくづく思うようになりました。
皆さんにもそんな醍醐味の一端を伝えられたら幸いです。
カモ撮りこうちゃん