アゲハチョウの交尾態をやっと見かけたぞ
私たちがよく見かけるチョウの仲間にアゲハチョウ(種としてはアゲハ)がいます。
小さい時から慣れ親しんできたチョウです。
そのアゲハチョウがナミアゲハと呼ばれることを最近になって知りました。
アゲハチョウ科にはキアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ジャコウアゲハ、モンキアゲハというアゲハという名前がついているものが多数あります。
それより小さいギフチョウやヒメギフチョウもアゲハチョウ科です。
普通に見られるアゲハチョウだから、ナミアゲハと名づけられたようです。
昔からアゲハチョウが柑橘(かんきつ)類の葉に産卵することは知っていました。
イモムシの体を押してやると、黄色いツノ(臭角 臭いを出す)を突き出します。
それが面白くて何度も押したことが想い出されます。
アゲハチョウがタンポポ、ヒメジョオンやヒャクニチソウの蜜を吸っているのを見かけますが、オスとメスの区別がなかなかできません。
本を見て翅の違いが分かった積もりでも、実際に出会うと区別ができないのです。
そのうちできるだろうと思っているのですが。
たびたびアゲハチョウ2匹が空中で絡み合いながら飛んでいくのを見かけます。
1匹が逃げるために飛ぶというよりは、オスとメスのランデブー飛翔と言われるものだと思われます。
時には3匹が絡み合って上昇していくこともありますが、その場合はメスをめぐるオスのせめぎ合いでしょう。
オスとメスは交尾器でも区別できます。
オスは腹部が細くメスは太いという違いがあります。
トンボの仲間も同じ傾向が見られるものがいますね。
オスの交尾器はメスの交尾器の先を挟むバルバがむき出しになっていて先が尖がっています。
メスはそうなっておらず、先が丸まっているというのです。
そんな違いも含めてオスとメスの区別を今勉強中です。
ランデブー飛翔は見ているのに、交尾している場面を見かけたことがなかったのですが、永和の叢(くさむら)で初めてアゲハチョウの交尾態を見かけました。
草の枝にぶら下がって動きませんでした。
交尾器の様子を何枚か撮りました。
バルバの様子からぶら下がっている方がオスで、上の方がメスのようです。
その場で全く動かないままです。
30分以上そこにいましたが、動く気配はありませんでした。
2時間近くそのままの場合もあると聞いています。
交尾しているときは無防備で危険な状態におかれます。
これはモンシロチョウの交尾態も同じです。
危険と隣り合わせで子孫を繋ぐ行動をしているのだなあと、何か切ないような感じがしてしまいました。
(アゲハチョウ科 アゲハ)
参考文献 日本のチョウ 日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社
カモ撮りこうちゃん