トビ凧とカラスの模型、どちらが害鳥除けになるのかな?

畑や金魚の養殖池には害鳥のカラス、サギやカモなどを撃退するために、トビ凧やカラスの模型やビニールのカラスの形をしたものを、竿の先にぶら下げています。

金魚養殖池では、テグスを池の上や、養殖池の通路に張り巡らせて、池の周りにはネットを張って害鳥の侵入を阻止する工夫をしています。

それでもサギやカモの仲間が入ってきます。

侵入してくるのは状況を知らない、渡り鳥か幼鳥のようです。

養殖業者は、侵入してテグスにひっかかった鳥を外さないまま放っておきます。

最初外そうと動き回っていた鳥も、数日経つと死んでしまいますが、それでも外しません。

他の鳥たちへの見せしめとして「入って来ると仲間と同じようになるぞ」という警告だと思われます。

それが効果があるかどうかは、鳥たちに聞いてみないと分かりませんね。

人工的に作られた害鳥対策の道具には違いがあります。

1つはトビ凧のように、カラス、ヒヨドリやムクドリにとって、天敵であるトビに似た模型を飛ばせるものです。

トビ凧は、害鳥たちがトビと凧を同一視しできる(1段階)としたら、生得的に身についた襲いかかられる恐怖に直接訴える効果があると思われます。

自分の生存を左右する危険に直接訴えるわけです。

もう1つはカラスの模型やビニール状のカラスで、害鳥である自分が同じ死を受けるかも知れないと思わせて警告するものです。

模型のカラスが自分と同じカラスだと認識させ(1段階)、畑に入ると同じように死ぬかもしれない(2段階)という恐怖を間接的に知らせるものです。

直接的な恐怖ではありません。

カラスのような賢い鳥の場合には、2段階の思考を繋ぐことが可能かもしれません。

でもヒヨドリとムクドリにとっては、カラスと自分たちが同じかどうかの認識(1段階)と、畑に入ると死ぬかもしれない(2段階)が、自分の問題として認識できるかはとても無理なような気がします。

こう考えるとトビ凧の方が害鳥対策として、直接的であるだけに効果的でないかと思われます。

思考過程が1段階で、敵から襲われる恐怖という生得的な部分に直接訴えているからです。

私が見かけた金魚養殖池で、テグスにひっかかった鳥はキンクロハジロとゴイサギの幼鳥でした。

数日後に死んでいましたが、養殖業者はずーっと取り外さないまま放置していました。

他の鳥たちへの警告だと思われます。

段々腐敗してきていましたが、取り外しませんでした。

害鳥への憎しみからきているのではないかとさえ感じました。

鳥たちに思考操作能力が充分あるとすれば、トビ凧でもカラスの模型やビニール状のものでも同じ効果が期待されるでしょう。

でもそうでないとしたら、トビ凧の方が断然有効ではないかと思ってしまいました。

ほんとかなー!

カモ撮りこうちゃん