ゴイサギの子育てと、親子の違いに驚く
蟹江を通る高速道路の東名阪道の蟹江インター内の樹木で、サギたちが子育てします。
2月末にはアオサギが、5月末から6月になるとコサギ、チュウサギやゴイサギが産卵と育雛(いくすう)を行っています。
なぜここがコロニーになるかというと、猛禽類から身を守るのに適しているからです。
四六時中、車が通るのでタカが寄りつけないのです。
また神社や雑木林なども臭いとか、声がうるさいと追い立てられたことも、蟹江インターがコロニーになった理由の一つです。
中日本高速道路もこの状況を理解しているものの、敷地内の木々を切り倒して整備をしています。
その結果、コロニーを復元するのに何年間もかかり、コロニー継続が難しくなってくるかも知れません。
ここは鳥類愛好家には有名らしく、遠くから望遠レンズと三脚を持参して、写真撮りをしている人をよく見かけます。
ここでゴイサギも営巣、産卵、育雛をコサギなどと混ざってしてします。
同じ木で同時に他のサギと巣造りするので、込み合ったアパートのような風情となります。
営巣時期に遅れると、陽射しが直接当たる木の天辺部分の巣造りとなってしまいます。
真夏の暑さの中で、親がヒナの上に被さっているのをたびたび見かけます。
ゴイサギはそれでも営巣時期が早いためか、コサギに比べて緑の葉が多く陽射しを避けられる木の股に営巣していることが多いようです。
ゴイサギの成鳥はきれいな姿をしています。
羽は濃い紺色で、冠羽が2本でとても美しいのですが、ヒナや幼鳥は茶色のまだら模様で、お世辞にも綺麗とは言えない醜い姿をしています。
成鳥とヒナや幼鳥のコントラストが、これほど違っている鳥の仲間は余り見たことがありません。
こんなヒナたちに親はせっせと魚を運んで育てます。
6月中旬から7月初旬に幼鳥が飛べるようになると、陽射しが強い時は近くの田植え後の水田で、親子で水浴びしているのを見かけます。
植えられた苗は倒れてしまうのですが、ゴイサギたちはお構いなしで水浴びをします。
暑い時は頻繁に水浴びをしているのを見ることができます。
8月を過ぎると、このコロニーのサギたちが全くいなくなります。
近くの川や沼に移動して、魚を捕りながら生活するようになるのです。
その頃には幼鳥も親離れして幼鳥だけで小群になって、雑木林を塒(ねぐら)にして生活するようになります。
こんな幼鳥たちを永和の沼近くの雑木林などで頻繁に見られます。
(ペリカン目 サギ科)