田んぼで見かけるヘビのほとんどはシマヘビ
春から秋までを通じて、ヘビを見かけることがあります。
蟹江周辺では何十年前にはマムシがいました。
用水路の流れの中に四つ手網をバシャンと入れて、引き上げるとその中に魚と一緒にマムシが入っていることがありました。
すぐに網を払って落としたものです。
マムシがいる危険の中でも魚捕りをしていたのです。
最近では全くマムシを見かけてはいません。
田植えから秋までの期間、田んぼの周辺を観察していると、見かけるのはほとんどがシマヘビです。
昔はヘビと一括りにしていましたが、私たちの周りで見かけるヘビのほとんどがシマヘビとアオダイショウだと分かってきました。
それもシマヘビがほとんどで、アオダイショウは余り見かけません。
小学生の頃、田んぼの畦道でヘビがカエルを飲み込んでいるのを見ました。
ヘビの口が裂けてスローモーションのようにカエルの体が飲み込まれていくのです。
その光景をずーっと覚えているのですが、それはシマヘビだったはずです。
シマヘビとアオダイショウは共に無毒ですが、生態的には違いがあります。
シマヘビはカエル、トカゲ、ネズミなどが獲物の中心ですが、アオダイショウではネズミ、鳥、鳥の卵などと異なっています。
そこでシマヘビは田んぼで多くみられるのに、アオダイショウは家屋の天井裏や床下、木々の周辺の鳥の巣があるような場所と生息環境が違っています。
小さい頃、天井裏や床下から這い出てきたヘビの尻尾を持って振り回したりしました。
そのヘビはアオダイショウだったに違いありません。
アオダイショウは、シマヘビに比べると大人しい性格で、目の虹彩が丸くオリーブ色です。
それに対してシマヘビは、虹彩が赤くて楕円形です。
同じヘビでも性格や形質に違いがあるようなのです。
滋賀県高島市の琵琶湖西岸の乙女ヶ池に、オオヤマトンボの写真を撮りに行きました。
その池辺でシマヘビがカエルを捕えて絞めている場面に出会いました。
絞めつけているシマヘビの頭は見えませんでしたが、カエルの足や体の一部が見えました。
同じ場所で締めたままじっとしていましたが、そのうちいなくなりました。
野生動物間で食うか食われるかの戦いが行われているのだとしみじみ感じたものです。
永和駅の沼周辺を歩いて、シマヘビの抜け殻を見つけました。
体の一部だけのことがほとんどなのですが、今回の抜け殻は体全体がきれいに残っていたのです。
早速写真を撮りました。
全長は1m60㎝ほどで、目の部分も残っていた完全な抜け殻でした。
(ナミヘビ科 ナメラ属)
カモ撮りこうちゃん