スベリヒユは山形ではヒョウといわれる
もともと野草は食材として利用されてきたものも多いです。
品種改良された野菜は、灰汁がなく食べやすく甘いものが多いようです。
昔は野草そのものを先祖は工夫しながら食べてきました。
上杉藩はもともと会津120万石だったのに、米沢30万石に減封されても家臣団を昔のまま召し抱えていました。
日向の国の秋月藩から上杉鷹山を迎えて経済対策が行われたのですが、質素倹約の一つとして、ウコギを垣根に植えて、お浸しなどの料理として食べていたのです。
スベリヒユもそうした類の一種だったに違いないと思っています。
山形ではそのスベリヒユをヒョウといって今でも料理に使います。
山形駅前の路上でおばあちゃんがスベリヒユを売っているのを見てびっくりしたことがあります。
というのは雑草で庭のそこかしこに生えているからです。
ヒョウは茹でるとぬめりがあり、酸っぱいと言われます。
シュウ酸が含まれているからです。
ポン酢などをかけて食べたり、乾燥させて水に戻して煮物に使う郷土料理の食材になっています。
日本人は納豆やモチのように粘るものが大好きなので、そんな理由でヒョウも食材として利用されているのかも知れませんね。