シオカラトンボの交尾と産卵再考
シオカラトンボを何年か観察していると、夏の初めにはオスが多く、メスは少ないように思います。
これは他の種のトンボも同じで、オスとメスが羽化する時期がずれているのではないかと考えています。
オスが縄張りを作って、メスが来るのを待ち構える時期になるとメスが羽化する、そんな順序性があるのではないかと思っています。
シオカラトンボはオスがメスを見つけて強引に連結すると、すぐに交尾態になります。
メスがオスの副性器に尻尾を当てて丸くなり、精子を受け取ります。
他のオスに追われて交尾態で飛ぶ時もありますが、そのあと止まることが多いです。
止まっている時間は10分以上にもなります。
その後にオスはメスを離します。
するとメスは数分じっと止まっています。
その間、オスはその上空を行ったり来たりしながら警戒します。
なぜメスがじっとしているのか分かりません。
コフキトンボでもショウジョウトンボでも短時間の交尾が終わると、すぐメスは産卵行動に入ります。
しかしシオカラトンボのメスはじっとしているのです。
これはなぜなのか。
今のところ、もらった精子と卵子が十分に受精するのを待っているのではないかと考えています。
同じような交尾と産卵が行われても、トンボの種類によって、色々と産卵までの順序や手続きが異なることが分かります。
とても不思議ですね。
カモ撮りこうちゃん