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質 問 m・sさんより
いつも楽しく拝読させていただいております。
カッコウの托卵行為は、こうちゃんの言うように人間の道徳観で評価するのはおかしいと思いながら、どうしてもムカムカする行為です。
産みつけられた親は、育てているうちに、「あれ、これうちの子ども?なんか違うなあ?」と感じることはあるのでしょうか。
また、巣立ちまで騙され続けるのでしょうか?
その子どもは育て親に感謝するのでしょうか?
こうちゃんの見解を伺いたいです。
よろしくお願いします。
回 答
鳥たちの行動は、人間のような思慮に富んでいないようで、刺激-反応-刺激の連鎖になっているのが実態のようです。
例えば托卵されたオナガでは、自分の卵が巣から落ちても知らん顔ですし、巣からはみ出て近くにある卵も巣に引き戻しません。
人間から見たら可哀そうな事態になっても平気なのです。
巣の中にいる卵から孵ったヒナは、姿形が違っていても自分のヒナだと認識しているのではないでしょうか。
何だか自分のヒナと違うなあとかは感じないと思います。
加えて赤い口という超正常刺激にさらされると、抵抗することなく餌を運んでしまうようです。
托卵する鳥とされる鳥の関係は、托卵され尽くして絶滅すれば、結果的に托卵する鳥も死滅するわけで、その調和点が進化の過程で得られてきたのだと思います。
カッコウのヒナは仮親の種への刷り込みがなされないようですから、巣立ってしまえば感謝することはないと思います。
カラスやカワウなどを観察していると、他の仲間が捕った獲物を横取りするのは普通に見られます。
人間から見たら盗人そのものですが、それも餌を得る方法の一つだと考えられます。
このように人間の道徳観で動物の世界をみることは、よくないのではないかと思っています。
カモ撮りこうちゃんより