ひょうきんに見えてしまうアマサギの行動
蟹江周辺で見かけるサギにはアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、ゴイサギ、コサギとアマサギがいます。
チュウサギとアマサギは夏鳥で南からやって来るので、冬には見かけなくなります。
アマサギはコサギよりも小さくて、食性が昆虫中心で他にカエルや爬虫類のトカゲなどを捕っているようです。
他のサギは魚やドジョウを捕るので、田んぼのイネの中に姿が隠れるようにして獲物を探します。
水辺でじっと魚を待ち受けている姿も見かけます。
ところがアマサギがそうした行動をとっているのを見たことがありません。
アマサギは田んぼの畔の叢(くさむら)で餌探しをしている場面が多いようです。
私は「サギといえば獲物は魚類だ」と思い込んでいたので、アマサギの食性を知って吃驚したものです。
春にはトラクターで田んぼの土起こしと水張りをします。
コサギなどがトラクターの後を追いかけますが、土中で冬眠していたドジョウなどを狙ってのことです。
その時アマサギはほとんど見かけません。
飛島村の農業形態は3毛作のようです。
春先に早生のコシヒカリを育て8月下旬に稲刈りをして、その後ダイズやキャベツなどを植えつけます。
12月頃にダイズやキャベツの収穫を終えると今度小麦を育てます。
必ず決まった野菜とは限りませんが、大規模化していて昔の農村風景とは様変わりしてしまいました。
稲刈りの時にはアマサギの群れは田んぼにやってきません。
その後ダイズの種を撒いたりキャベツを植えつけるためにトラクターで土起こしをし平らにする9月の初旬になるとたくさんのアマサギが見られます。
カラスの群れもやってきます。
トラクターの後を追いかけながら、その掘り起こされた土の中からミミズや昆虫類の幼虫を探しているようです。
「土を掘り起こすと中から獲物が出てくる」という認識を持っていて、トラクターがそれをしてくれることを知っているのです。
ハクセキレイも混じることもありますが、今回は見かけませんでした。
いうまでもなくカラスは知能が高くトラクターの後をついて回りますが、アマサギも同様に知能が高いと思われます。
昨年も同じ場面を見ています。
アマサギのトラクターを追いかける行動が面白くて、漫画のようで笑ってしまいました。
もうすぐ南に帰る時期です。
栄養を蓄えるために必死なんでしょうが、私にはひょうきんもののアマサギに見えてしまうのですね。
(ペリカン目 サギ科)
カモ撮りこうちゃん
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