私の経験と違っていたヨウシュヤマゴボウ
東北でも蟹江でも見かけるブドウのような実をつける植物があります。
それがヨウシュヤマゴボウです。
昔から実を食べていけないと言われていました。
言われなくても見るからに毒がありそうで食べる気にはなりません。
でも凶作の年だったら手を出すかもしれません。
名前から外国から入ってきた植物だと分かります。
ウィキペディアによれば「北アメリカ原産で、日本では明治時代初期以降に各地で繁殖している帰化植物である。」と記されています。
明治35~36年には凶作だったのでその時に口にした人があるかも知れませんね。
毒性にはアルカロイド、サポニン、アグリコンなどが含まれ、嘔吐や下痢、量が多いと中枢神経麻痺から意識障害を生じ、最悪の場合呼吸障害や心臓麻痺を引き起こして死に至るようです。
そんな植物が私たちの周りに生えているのです。
ヨウシュヤマゴボウは仙台で染色遊びをしたときのことを想い出します。
小学生の子どもたちと草木染をしました。
材料としてタマネギの薄皮、アカネの根、ヨウシュヤマゴボウの実を用意しました。
それを布切れ(綿)に染めようとしたのです。
湯に草木を入れて溶かし出し、それに布を入れて色をつけます。
軽く絞ってから焼ミョウバンを溶かした湯に入れます。
そして何度も絞ってからまた入れることを繰り返します。
するとその色が布に定着するのです。
色を布に定着させる色止めする成分を「媒染剤」といっています。
草木灰、お茶、焼ミョウバンもそうした色止めする作用があるようです。
タマネギの薄皮は焼ミョウバンの湯に入れると、茶色から鮮やかな黄色になります。
アカネも夕焼け空のアカネ色になります。
ところがヨウシュヤマゴボウは色が定着せずに落ちてしまいました。
昔から幼稚園や小学校で花や実を絞って、模様を書いたり楽しんだりする活動をしていました。
ヨウシュヤマゴボウの実を白い紙やティッシュペーパーに挟んで押しつぶすと、綺麗な赤紫色になります。
この赤紫色を何とか布にとめられないものでしょうか。
定着しやすい絹(キヌ)だったら染まるのか、他の媒染剤なら染まるのかと考えたまま今に至っています。
ウィキペディアによれば「熟した果実は軟らかく、潰すと赤紫色の果汁が出る。この果汁は強い染料で、衣服や皮膚に付くとなかなか落ちない。この特性のため、アメリカ合衆国ではポークウィード(Pokeweed)やインクベリー(Inkberry)などと呼ばれている。」と記されて吃驚しています。
私の経験とは全く反対のことが記されているからです。
本当のところはどうなのか今混乱しているところです。
(ナデシコ目 ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属)
カモ撮りこうちゃん