ナガコガネグモは獲物を狩る網を張る名人かも!
田原市大久保の黒河湿地に日本最小のハッチョウトンボの写真を撮りに出かけました。
小さくて最初はその存在がはっきりしない程です。
ハエを少し大きくしたくらいで、スズメバチの方が大きい位です。
実際に見ないとその小ささは分からないと思いますけど。
写真を撮ろうとしたら、ハッチョウトンボがとまっている傍にナガコガネグモが網を張って、獲物を2つ絡みとっていました。
6月頃から見られる大きなクモにはコガネグモがいますが、同時期に少し腹が細長いやや小さいクモが網を張っています。
それがナガコガネグモです。
表の模様はコガネグモがシンプルなのに比べると複雑で黄色と白の綺麗な模様です。
このコガネグモもナガコガネグモも巣の網にX状のカクレオビを作ります。
6月から8月にかけてこの網のカクレオビを見ると、姿が見られなくてもコガネグモか、ナガコガネグモだと分かります。
そこで少し離れてナガコガネグモの動画を撮りました。
西側から撮ってから、東に移動して撮ろうとしたら巣の網の端に小さなクモがいました。
多分オスだと思われます。
交尾する機会を待っているのでしょう。
秋に見かけるジョロウグモでも巣の網近くで小さいジョロウグモがいることが多いのです。
このオスは子孫を残すために命懸けの交尾を目指していると考えられます。
話がそれますが、知人がアンコウのYouTubeを送ってくれました。
アンコウのメスに比べてオスは極端に小さく、そのオスはメスの体にくっつくと、次第にメスの体の皮膚の一部になっていくというのです。
アンコウのオスが小さいのは知っていましたが、皮膚が一体化していくとは知りませんでした。
とても驚きました。
動物の世界では、メスの方がオスより大型のものが多い傾向があります。
産卵するエネルギーを蓄える必要があるからだと思われます。
個人的な経験からいうと、網にかかっている獲物の割合はナガコガネグモの方がコガネグモより多い感じを持っています。
獲物の昆虫の通り道で、風の流れも良い場所に巣を作る技が上手いように感じるのです。
獲物にはトンボ、バッタなどが引っかかっていました。
トンボもバッタも子孫を作るためにそれこそ命懸けで生きている、その昆虫を網で狩ってエサにして、自分の子孫を残そうとするナガコガネグモがいるのです。
何気なく見える自然の中で、こんな食うか食われるかの闘いがあることに感嘆しないわけはいきませんでした。
(クモ目 コガネグモ科 コガネグモ属)
カモ撮りこうちゃん