クヌギの木が蟹江周辺でも生えているらしい!

クヌギの実

コナラの実

ドングリの仲間といえば、落葉するブナ科は東北地方、常緑樹のカシの仲間は照葉樹林帯の東海地方以南に生えていると思い込んでいました。

そう考えていたので落葉するクヌギやコナラは、この地方では生えていないと思っていたのです。

ところが海津市森下にある神社の境内で、大きなコナラかクヌギの木を見かけました。

その当時はドングリが生る木の名前を知っていたものの、実物は全く分からず、その大木の一本に集まっていた幹の汁を吸いに来たチョウ、コクワガタやオオスズメバチなどの写真を撮っていました。

その大木の葉は、長楕円形で周りに鋸歯(刺のようなもの)があります。

その後地面に落ちているドングリを見かけると、ドングリを蔽うヒゲ状の袴がドングリの半分くらいまで来ています。

それを見てクヌギではないかと思ったのです。

他の可能性はアベマキですが、今のところ区別できていません。

「樹木の葉」(林將之 山渓ハンディ図鑑)にはクヌギの幹は「樹皮は縦に深く裂け、裂け目の底は橙色、平滑面はほとんど残らない。」となっており、アベマキは「樹皮は縦に深く裂け、厚いコルク層が目立つ。」と記されています。

その違いは私のような初心者にはなかなか区別がつかないのです。

しかし区別できるようになると、この違いが大きな特長だと認識できるようになります。

初めはその特長の違いさえ明確にならないのです。

人間の認識の仕方の不思議です。

このクヌギと思われるドングリの木は弥富市の三ツ又池公園の遊歩道脇でも2本見かけました。

人為的に植えたものなのか、自然に生えていたのか分かりません。

前述の本には、クヌギは「本州~九州の温暖帯に自生又は野生化。低地の里山に普通。シイタケ原木用に普通に栽培。かつて薪炭用に植林。時に公園樹。葉身長10~22㎝、最大幅は基部寄り~中央。葉柄1~3㎝。~中略~ 実(どんぐり)は径2㎝前後の円形。」となっています。

この「三ツ又池公園」と「海南子どもの国」にはコナラがありました。

そろそろドングリが大きくなる頃なので見に行きたいと思っています。

また海津市のアクワワールド水郷パークセンター内の遊歩道脇にもコナラが植えてありました。

自生なのか植えたのかは分かっていません。

多分人が植えたものではないかと思われます。

コナラはクヌギよりも葉の先が太くなっています。

またドングリは楕円形で袴は鱗状になっています。

この地方でもクヌギやコナラは生えているのが分かってきましたが、昔は薪炭のために植樹されたものの末裔かもしれませんね。

この地方でも落葉性のブナ科の仲間が生えていることを知って、自分のこれまでの認識が改められたことが一番嬉しく思ったことでした。

(ブナ科 コナラ属)

カモ撮りこうちゃん