ニュウナイスズメは夏鳥、冬鳥それとも漂鳥のどれなの?

12月4日に見かけたニュウナイスズメ

1月4日に見かけたニュウナイスズメ

1月15日に見かけたニュウナイスズメ

2月4日に見かけたニュウナイスズメ

ニュウナイスズメは海津市南濃町早瀬の雑木林で冬の期間(12月から2月下旬)に見かけています。

しかも気がつくようになってから4~5年続けて見かけています。

カモなどの例をみると、移動する鳥たちは基本的に保守戦略を採っていて、前年度にやってきた越冬地にやってくるようです。

同じ家族がやって来る証拠として雑種に目をつければ分かります。

他のカモとの雑種が数年間、冬になると家族と共に同じ場所にやってきます。

そんな例から、ニュウナイスズメも同じ家族が同じ場所にやって来ると推測しています。

南濃町早瀬に冬の期間に見られるニュウナイスズメは、他のカモ、ツグミ、カシラダカ、アオジ、オオジュリンなどと同じように冬の期間だけ見られています。

私はニュウナイスズメを含めて冬鳥だと考えていました。

12月初旬に見かけたニュウナイスズメをフェイスブックの「野鳥を楽しむ会」に「予想より早く来たニュウナイスズメを撮りにでかけました。本当に狭い区域に冬になると毎年やってきます。とても不思議です。」と投稿したところ、訪問者から「こんばんは 新潟では夏鳥ですね。それも平地に降りているのも珍しく、私は5年ほど前に一度撮ったきりです。」と反応がありました。そこで私が「日本の野鳥には夏鳥となっています。でもここ4年程観察していますが、毎年真冬に見かけています。どこから来るのか疑問なのですが、とても狭い区域で冬を過ごしています。そこから少し離れると、もうスズメ以外は見かけません。そんな訳で、この辺りでは冬鳥なのです。どうしてなのか不思議に思っています。」と応えました。

するとその訪問者から「私が持っているナツメ社の野鳥図鑑では夏鳥又は漂鳥となっています。Wikiだと岐阜県海津市辺りでは周年生息地になっていますね。岐阜県北部で繁殖もみられる様です。」と反応がありました。

そこで私は「私は頻繁に海津市周辺を歩き回っていますが、他では見かけたことがありません。もしかすると養老山地から来ている可能性がありますね。でも養老山地は雪で覆われることはないので、冬を越すなら山地の方が危険がないように思います。とにかくこの周辺で冬を越し、割りと近辺で繁殖している可能性があるということですね。」と応えました。

私にとってニュウナイスズメは冬鳥なのですが、「日本の野鳥」(山と溪谷社)でも「夏鳥または漂鳥」となっています。

夏鳥、冬鳥、漂鳥の概念はどんなものなのでしょう。

上述の本では「漂鳥とは国内を季節移動する鳥(種)。北海道で繁殖し、本州以南で越冬するものや、高地で繁殖し、低地で越冬するものなどで、日本の留鳥の多くはこれにあたる」と記されています。

「夏鳥は日本を対象地域とすると、春に日本より南の地域から渡って来て日本で繁殖し、秋には南の地域へ渡って越冬する鳥(種)」となっています。

「冬鳥は秋に日本より北の地域から渡ってきて日本で越冬し、春には北の地域へ帰って繁殖する鳥(種)」となっています。

私にはこれらの概念の違いが明確に区別できないのですが、夏鳥や冬鳥はその移動する距離がかなり長いのに、漂鳥は割と近距離の移動をする鳥ではないかと思われます。

私のように冬に見かけるから冬鳥だということではなさそうです。

でもニュウナイスズメの繁殖地や習性など他の情報を知らないと、夏鳥、冬鳥、漂鳥かどうかは分からないよなぁと思ってしまったものです。

カモ撮りこうちゃん