冬に目立って気になるツルウメモドキ

蟹江新田で見かけたツルウメモドキ

右巻きのツルウメモドキのツル

ハリヨ公園で見かけたツルウメモドキ

何年も前から冬になって日光川の土手を歩くと、大きな雑木の幹や枝に赤と黄色の実をつけたツル状の植物があるのに気づきました。

その木にはカワラヒワの群れがよくとまるので、その実も食べているのだろうなと思いながら眺めていました。

図鑑で調べてみるとツルウメモドキということが分かりました。

先日蟹江新田の日光川土手下で、たくさん実をつけているツルウメモドキの実を見かけました。

これほど多くの実をつけているのは初めてです。豪快な感じさえしました。

「庭木図鑑 植木ペディア」では「日本全国に分布するニシキギ科のつる性落葉樹。自然界では林の縁で他の樹木に、街中ではフェンスや壁に絡みついて育つ。ツルウメモドキの開花は5~6月。雌雄異株であまり目立たないものの黄緑色の五弁花を咲かせる。花の直径は5~6ミリ。雄株に咲く雄花は葉の脇に数輪生じ、5本の雄しべがある。雌株に咲く雌花は1本の雌しべと退化した5本の雄しべがある。果実は球形で、9~12月頃にかけて黄色くなるが熟すとニシキギと同じように三つに裂け、中からオレンジ色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す。観賞価値があるのはこの様子であり、生け花やリースなど、花材としての人気も高い。餌が少ない冬の時期、ツルウメモドキの果実は格好の御馳走となり、キジバト、ヤマドリ、メジロ、ウソ、ツグミ、ヒヨドリなど多くの野鳥が集まる。~中略~ 蔓には毛がなく黄緑色で、年を経るにつれて赤褐色になる。太い蔓は直径20センチ、長さ10メートル以上になり、かなりの高い木の上まで登る。」と記されています。

秋の赤と黄色の実だけしか知らないので、花が咲き実ができる過程は観察していません。

蟹江新田のツルウメモドキがある場所が分かったので、春を過ぎてから観察したいと思っています。

「野鳥と木の実 ハンドブック」(叶内拓哉 文一総合出版)には「10月頃から黄色く熟すが、鳥が採食するのは黄色い皮が弾けて、中から出てくる赤い種子。いかにもおいしそうで、多くの鳥が食べるように思われるが、案外食べられていない。よく採食しているのはウソで、他の鳥が食べているのを見ることは少ない。ただし厳寒期まで残っていると、メジロやコゲラなども採食することがある。口に入れてもほとんど味はしない。」と記されています。

野鳥にとって好きな実には順番があって、好きな実がなくなると次の実を食べていきます。

計画的ではないのです。

好きでない実を食べるのは命を維持するためで、1月末や2月に入ってからではないかと思われます。

好きでないと思われる実にはクロガネモチ、センダン、ノイバラ、ナンテン、ピラカンサなどがあります。

いつまでも実がみられるのはそのためだからだと思われます。

(ニシキギ科 ツルウメモドキ属)

カモ撮りこうちゃん