ハラビロトンボも減ってきているように感じる

蟹江周辺では例年6月中旬になるとハラビロトンボを見かけていました。

日光川や善田川の土手の叢でした。

でも昨年はほとんど見かけなくなりました。

減ってきているのではないかと思われます。

西尾張で多く見かけるのは愛西市の福原輪中の長良川土手下です。

最初に見かけた数年前には、かなりの数のハラビロトンボが飛んでいました。

その当時土手と長良川の間に人工湿地があり、底や縁をビニールが敷いてあって湿地状態になっていたのです。

その湿地は抽水植物や浮葉植物が生えていて、そこにはチョウトンボやショウジョウトンボなどもいました。

愛知県内ではチョウトンボの最大の繁殖地ではないかと思われました。

これらのトンボと一緒にハラビロトンボもいたのです。

観察していると、チョウトンボやショウジョウトンボに比べると、ハラビロトンボは水辺にも叢でも見かけます。

成熟以前には叢で過ごす傾向があるようです。

その人工湿地を一昨年長良川の掬った土砂で埋め立ててしまいました。

それまでいたチョウトンボやショウジョウトンボは翌年には1匹も見かけなくなりました。

土砂で埋め立てていたときに作業員に「この場所は希少なトンボがいるのです。何とかなりませんか?」と話したのですが、関係ないという風情の返答しかくれませんでした。

埋め立てて2年ほど経ちますが、ハラビロトンボだけは見かけています。

でも前ほど多くはありません。

チョウトンボやショウジョウトンボに比べると水辺に縛られない時期があることと関係があるかもしれません。

2021.1.1付けのblogにも書きましたが、ハラビロトンボのオスは羽化してから体色変化をします。

どのトンボも成熟すると体色は変化するようですが、そのほとんどは体色の濃さが強くなるなどの変化がほとんどです。

それに比べるとハラビロトンボのオスの体色変化は激しく、別種のトンボの個体かと思うほどの変化をします。

最終的には成熟したオスは、シオカラトンボやコフキトンボと同じ濃い灰色のシオカラ色になります。

羽化した時はオスとメスの区別はほとんどできません。

似ているのです。

でも尻尾の先端の形の違いでオスとメスを判断できるようになって、今では体色は同じでも区別できるようになりました。

ハラビロトンボとつき合っていくうちに少しずつ習性や特長が分かってきました。

分かってくると嬉しい気持ちになります。

本を読んで特長や習性を学ぶことも重要ですが、自分の体験を通して疑問を感じ、予想しながら学んでいくことも知識を集積し体系化していく上でとても重要です。

本に書いてあるのは結果の記述です。

体験を通して学ぶのは思考の過程を含んだ知識を育てるからです。

そんな風に考えています。

本当かなー。

(トンボ科 ハラビロトンボ属)

カモ撮りこうちゃん