カラスが別のカラスに組み敷かれる

蟹江の北新田の農道を車で走っていた時に、土起こしされた田んぼで2羽のカラスがもつれ合って地面に降りているのを見かけました。

その1羽は下に組み敷かれています。

上の1羽は乗りかかって羽を抑えているようです。

下のカラスは動けないまま仰向けになっています。

見た瞬間オスとメスが交尾しているのかと思いましたが、鳥たちは対面では交尾しないので、どうしてこんな状況なのか全く理解できませんでした。

こんな光景を見たのは初めてです。

カラス同士空中を飛び交いながら、追いかけっこしている場面は何度も見かけています。

カモも同様に水面上を追いかけっこします。

メスをめぐる場合が多いと思われますが、人間同様に気の合わない者がいるという点は鳥たちの間でも存在しているようです。

上に乗りかかっているカラスは、下のカラスを嘴で突きません。

下のカラスは哀れな顔つきに見える仕草で、上のカラスをじっと眺めています。

そんな状態が続きました。

上のカラスが下のカラスを掴んだまま飛び立ちました。

下のカラスは暴れて掴まれた体を突き放して分かれて飛んでいきました。

最初少し空中でやり合ったものの結局は分かれていきました。

この様子を見ると2羽は喧嘩してこうなったのか、親鳥が春先に孵った幼鳥をしつけようとしてこんな行為に至ったのかと考えてしまいました。

本当のところは本人(本鳥)に聞かなければなりませんが。

また上のカラスが下のカラスを嘴で突かないのは、こうした状況で突くという反応選択肢を持っていないからだと思われます。嘴は餌を突くとか、餌を咥えるときに使うもので、その他の場合には嘴を使わないように仕組まれているのではないかということです。

その点でカラスも生得的な条件に大いに規定されている可能性があります。

カラスの知能は他の鳥よりは断然高いようですが、それでも生得的な条件に規定されていて限界があるようだと、この場面を見て思ってしまいました。

本当かなー。

(スズメ目カラス科)

カモ撮りこうちゃん