メジロがウメの花の蜜を吸っていた
数年に亘って蟹江周辺で1月末から3~4月にかけてメジロを見かけています。
大抵は10羽前後の群れで行動しています。
冬には個体維持のための花の吸蜜や木の実を食べて過ごしているようです。
そんな時はメジロを見かけますが、その他の季節ではほとんど見かけることはありません。
いるにはいるようなのに出会うことがないのです。
花という餌に魅かれてくるときが写真撮りのチャンスです。
「餌の場所で待っていて、その動物を撮る」のが鳥や昆虫の写真を撮るときの原則です。
ここ数年メジロの冬の吸蜜対象としてビワの花、キンカンの実、ツバキの花、スモモの花、サクラの花などは確認していたのですが、ウメの花の吸蜜にきているのは見かけたことがありませんでした。
来るとしたらコウバイ(紅梅)よりハクバイ(白梅)の方には来ているのではないかと思っていたのですが、ずーっと見かけていませんでした。
蟹江周辺の民家の庭や畑にはウメが植えられています。
ウメの咲いている付近を通るとき、メジロが来ていないか確認するのですが、見かけていませんでした。
よく「ウメにウグイス」というように春の風景詩として言われますが、ウメにウグイスがとまっているのを見たことはありません。
メジロがウメの木に吸蜜にきている姿も見たことはありませんでした。
そんな経験からメジロはウメの花の吸蜜はしないと考えていました。
その理由は蜜の量が圧倒的に少ないからではないかと思っていたのです。
動物には餌にする対象に好き嫌いや、好きなものの順序があります。
ウメの花の順位は低いのだろうと考えていたのです。
数日前に弥富市宝川の土手下に咲いている数本のウメの木に、メジロの群れがやってきて吸蜜しているのを初めてみました。
やっぱりウメの花の吸蜜をするんだと驚いたのです。
この辺りの民家の庭にも畑にもウメの木が植えてありますが、メジロがきているのを見かけていませんでした。
メジロたちは木の枝を伝い他のウメの木に移動しながら、次に土手下の用水路沿いに移動していきました。
用水路沿いにあるモッコクかシャリンバイの実を食べているようでした。
春になってスモモやサクラの吸蜜ばかりでなく、昆虫などがたくさん出てくると繁殖期に入るのでしょう。
2月から3月までは個体維持のために色々な花や実を食べながら生き伸びていると思われます。
採餌対象のレパートリーに入らないと考えていたウメの花の吸蜜をしていたのを見て驚いてしまいました。
でもやっぱりなあという気もあったことも本当のところでした。
(スズメ目 メジロ科)
カモ撮りこうちゃん