狭い庭にジョウビタキがコムラサキ(ムラサキシキブ)の実を食べに来る!

コムラサキの花

コムラサキの花と実

コムラサキの赤紫色の実

コムラサキを啄みにくるジョウビタキ

天童に住んでいた時、奥羽山脈の西側の丘や山裾で動植物の写真を撮りました。

天台宗鈴立山若松寺は、開山が行基菩薩、中興の祖が自覚大師(円仁)で、最上観音巡礼の一番札所となっており、アパートから歩いて45分ほどで参道の登り口に到着します。

山の上の寺の裏手の雑木林にはムラサキシキブの仲間が生えていました。

秋に見かけたムラサキシキブの赤紫色の実はパラパラついている感じで、秋の風情に似合っていると感じたものです。

私にとってムラサキシキブとはそんな存在だったのです。

当時住んでいたアパートの下にもムラサキシキブがありました。

その花は密生して咲き、実も豪華な感じでした。

ムラサキシキブでも雰囲気が全く違っているのです。

蟹江に戻って善太川の水辺や民家の庭で、実が密生しているムラサキシキブを見かけます。

この密生して実をつけるムラサキシキブをコムラサキというらしいのです。

コムラサキというと、タテハチョウ科のコムラサキを想い浮かべます。

ヤナギの葉が幼虫の食草で、木曽川や長良川の水辺のヤナギの木で盛んに飛んでいるのを見かけているのです。

植物のコムラサキが、5~6年前から自宅の狭い庭に2本と北側の駐車場脇に1本の計3本が生えています。

植えた訳ではないのに勝手に生えているのです。

6月頃に小さい薄いピンクの花を沢山つけ、しばらくすると白い実をつけだします。

それも枝の下から順番に上の方に並んで密につけていくのです。

それが時間の進むにつれて、薄い赤紫の実に変わっていきます。

なぜ庭に生えるのか分からないままに、鳥たちの糞に混じって撒き散らかされたのだろうと思っていました。

タカサゴユリや園芸種のタツナミソウは西側の隣家から種が飛んで来たのですが、コムラサキは隣家には生えていないので不思議に思っていました。

昨年の11月になって、庭のコムラサキの実が赤紫に生った頃、私の部屋の窓越しにジョウビタキが飛んで来て、実を啄んでいるのを見かけました。

枝にとまって実を啄めば良さそうなのに、飛びながら実を咥えようとしていました。

最近ジョウビタキは見る機会が少なくなっているので、こんな団地の狭い庭のコムラサキにやって来ることに驚いたのでした。

今年も11月20日過ぎになって、同じようにジョウビタキが飛んで来て、実を食べようとしているのを見かけました。

きっと昨年きたジョウビタキではないかと思われます。

色合いからはオスのようでした。

こんな狭い庭にあるコムラサキの実も、冬を越す鳥たちにとっては大切な餌になるのだなぁと思うと同時に、コムラサキが知らない間に生えてくる理由も、この様子を見て少し分かったように思ったものでした。

エアを探すジョウビタキも凄いなぁと思ってしまったものです。

(シソ科 ムラサキシキブ属)

カモ撮りこうちゃん