ツチイナゴをマント群落の中でよく見かける!
クズの群生場所(マント)で見かけたツチイナゴ
カナムグラのマントを見かけたツチイナゴ
ツルマメのマントで見かけたツチイナゴ
カワラケツメイの近くでとまるツチイナゴ
バッタの仲間のうち、ツチイナゴを知るようになったのは3~4年前からです。
それ以外のトノサマバッタ、ショウリョウバッタ、イナゴやオンブバッタは小さい頃から見かけていました。
ツチイナゴは、他のバッタとは違って、余り飛ぶことがないバッタです。
最初愛西市の船頭平河川公園のカワラケツメイが群生している叢で偶然見かけました。
見かけてから、このバッタが他のバッタと区別できる特徴が分かってきました。
眼の下の茶色部分が垂れ下がり涙目に見えるのです。
最初はトノサマバッタの仲間だと思い込んでいました。
トノサマバッタは叢脇の道路や、コンクリートの道路にも出てきて、近づくと翅を羽ばたかせて逃げていくのです。
ツチイナゴはこうした場所では見かけずに、叢のカワラケツメイの茎などに掴まっていることが多く、近づくとクルリと体を茎の反対側にズラして隠れるような体勢をとります。
この行動はツチイナゴだけの行動かといえば、イナゴでも見られる行動です。
でもイナゴはぴょーんと跳ねて大きく移動するのに、ツチイナゴはそうした跳躍力も大きくなさそうなのです。
私の中ではカワラケツメイとツチイナゴが対連合されています。
この両者はとても親和性が高いと思うのです。
船頭平河川公園のカワラケツメイが生えている所にいくと、大抵ツチイナゴを見かけるからです。
他でも書きましたが、このツチイナゴは他のバッタ類とは異なる生態的な特徴をもっています。
成虫で越冬するのです。
その成虫が6から7月頃に産卵して、8月から9月頃孵化して、その後脱皮しながら成虫になっていきます。
普通のバッタ類は、秋に産卵された卵が3~4月頃に孵化して夏に成虫になり、秋になると産卵して死んでいきます。
ツチイナゴは他のバッタ類とは全く半年間のズレがある生態的な特徴を持っています。
特定の生息場所にしかいないと考えていたツチイナゴをたびたび見かけるようになりました。
それも植物のマント群落といわれる場所です。
夏を過ぎた頃カナムグラ、クズなどが群生しているところで見かけるのです。
しかもまだ幼体のものや、成虫のものも見かけます。
この時期には越冬した成虫が棲息している可能性は少ないので、早く孵った幼虫が成虫のような大きさまで脱皮したのではないかと思われるのです。
ウィキペディアには「バッタ類の多くはイネ科やカヤツリグサ科の植物がまばらに生えた草原を好むが、ツチイナゴはクズやカナムグラなどの生い茂ったマント群落を中心とした草丈の高い草原に多く生息し、主に食べる植物もそれらの葉の広い植物である。」と記されています。適応力が強いバッタの仲間のようなのですね。
(バッタ科 ツチイナゴ属)
カモ撮りこうちゃん











