ニホンハッカを今年も南濃町津屋で見かけた!

2025.9.27に見かけたニホンハッカ

2014.7.14に天童で見かけたニホンハッカ

段階状に咲くメハジキ

天辺に花が纏まって咲くセイヨウハッカ

ニホンハッカは天童在住の頃、山元沼の水辺に咲いているのを見かけたのが最初です。

白い小さな花がまとまって階段状に咲いているのを見て、こんな花の咲き方をする植物があるのかと仰天したのでした。

その植物の葉を採って揉んでみると、とても良い匂いがしたのです。

それから花が咲いている時に、何回か写真を撮りに行きました。

ニホンハッカはシソ科で、茎の断面が四角く唇形花の花を咲かせます。

後からこうした段階状に咲かせる花が他にもあることを知りました。

例えばメハジキ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オドリコソウなどのシソ科も段階状に花を咲かせます。

それらの茎を触ってみると、確かに断面が四角いのです。

色々探してみると、シソ科でもオオバ、シソ、セイヨウハッカなどは茎の先端に花茎を出して、そこでまとめて花を咲かせます。

シソ科には花の咲かせ方に2種類あるようなのです。

天童から蟹江に戻って来る時に、その当時採取して育てていたニホンハッカを持ってきて狭い庭に植えておいたら、毎年花を咲かせるようになりました。

他にもセイヨウハッカもプランターに植えていますが、匂いの強さからいうと強烈な感じがします。

それに比べると、ニホンハッカはほのかなやさしい香りです。

日本人好みのように思いました。

蟹江に戻ってから、写真撮りで歩き回っていましたが、数年間はニホンハッカを見かけることはありませんでした。

ところが3年程前に南濃町津屋の津屋川の川縁で、ニホンハッカを見かけました。

こちらにもニホンハッカがあるのかと驚いたのです。

蟹江周辺の西尾張では見かけていないのに、養老山麓の南濃町などで見られるのは、この辺りがまだ昔ながらの自然が保存されているからかも知れません。

またこのニホンハッカは、天童在住の時も、南濃町津屋の時も水辺や近くの土手で見かけているので、こうした場所が生育条件ではないかと思っています。

「日本の野草」(林弥栄編 山と溪谷社)のハッカには「全体に芳香があり、香料用や薬用として栽培される多年草。高さは20~60㌢になる。葉は長楕円形で葉のわきに淡紫色の小さな唇形花をつける。花期は8~10月。生育地は野原。分布は北、本、四、九。」となっています。

私の見かけているニホンハッカは白色で、津屋で見かけたものも白色でした。

今の時代、ハーブが盛んに持て囃されて、強い匂いのものが好まれているようです。

でも仄かに匂う芳香のニホンハッカは日本人の好みに沿うものではないかと思っています。

江戸時代の和三盆や、アケビの甘さなどの微妙な甘みを楽しむセンスが、ストレートに香るものに引きずられていく世の中が良いのかと、やっぱり疑問に思ってしまうのです。

(シソ科 ハッカ属)

カモ撮りこうちゃん