アカタテハを南濃町津屋の土手で見かけた!

産卵する?アカタテハかな

ヒメアカタテハ

占有行動をとるヒメアカタテハ

蟹江に戻ってから、タテハチョウ科のヒメアカタテハは何回も見かけていました。

日光川の土手、長良川の土手などで、秋になると土手の地面にとまって占有行動をとっているのです。

他のヒメアカタテハが飛んで来ると、それを追い払うために飛んで行って激しくせめぎ合う場面を何度も見かけてきました。

このように写真撮りをしている場面では、全てと言って良い程、ヒメアカタテハだけだったのです。

アカタテハは見かけたことはありませんでした。

いわきの知人とのやり取りで、アカタテハが見られると聞いていました。

福島県の浜通りではアカタテハだけが生存しているのだろうと勝手に考えていたのです。

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)では、アカタテハとヒメアカタテハの生息域は殆ど重なっている等に示されています。

蟹江周辺でもアカタテハが生息していることになっています。

それでも長い間出会っていませんでした。

ところが今年の8月28日に南濃町の津屋川の土手で、アカタテハを見かけました。

最初はヒメアカタテハだろうと思い込んで写真を撮ったのですが、でも雰囲気が違ってみえました。

表翅の中央部分に大きな灰色部分があり、裏翅には大きな黒い部分があって、ヒメアカタテハとは雰囲気が違ってみえたのです。

それでアカタテハだということが分かりました。

この地方にもやはりアカタテハが生息しているようなのです。

前述の本には、アカタテハは「食草がカラムシ、イラクサ、ホソバイラクサ、ナンバンカラムシなど(イラクサ科)で、生息環境は平地~山地の明るい草地、林縁の草地、農地の畔やその周辺、河川堤防、路傍など、小規模な草地でも発生する。行動は日中、草地上を敏速に飛翔し、タンポポ類、アザミ類、リョウブなどの各種の花を訪ねるほか、樹液や腐果にも良く集まり地面での吸水も行う。オスは山頂部などに集まり、占有行動をとる。生息状況は都市部でも普通に見られ、個体数も多い。」と記されています。

ヒメアカタテハは「食草はハハコグサ、ヨモギ、ごぼう(キク科)、カラムシ(イラクサ科)など。生息環境は平地~山地の明るい草地。農地の畔やその周辺、河川堤防、墓地のほか、山地草原でも見られる。秋になるにつれて個体数が増加し、寒冷地にも進出する。行動は日中、草地上を敏速に飛翔し、タンポポ類やアザミ類などの各種の花を訪れる。オスは路上や山頂で占有行動をとる。生息状況は各地で普通に見られ、都市部などでは秋になると個体数が増加する。」と示されています。

生息期間はアカタテハは成虫で越冬するようですが、ヒメアカタテハも一部越冬するものもあるようです。

食草は違うようですが、行動や生態はとても似ています。

多分養老山地が迫っていることも、アカタテハを見かけた理由の一つかも知れないと考えています。

(タテハチョウ科 アカタテハ属)

カモ撮りこうちゃん