チョウトンボとオオシオカラトンボから考えられる仮説

7月21日に自宅の庭で見かけたオオシオカラトンボ

永和の沼で見かけたチョウトンボ

飛島村服岡で見かけたチョウトンボ

福原輪中の人口湿地で見かけたチョウトンボ

今年はチョウトンボを例年より見かけます。

飛島村服岡の金魚養殖の放棄池では、10匹位を見かけました。

1週間位の間に交尾態になりメスが産卵する場面も見かけました。

この場所でこれ程多くのチョウトンボを見かけたのは初めてでした。

昨年産卵した卵がヤゴになり羽化したのだろうと思われます。

昨年3匹位のチョウトンボをここで見かけていたのです。

その時同様、今年も1週間位するとチョウトンボの数が減ってくるのです。

移動して行くと思われます。

放棄池から離れた三福の用水路の脇で、チョウトンボが2匹せめぎ合いをしていました。

多分放棄池のチョウトンボではないかと思われます。

その数日後、福原輪中の人工湿地に出かけました。

4年程前には100匹くらい見かけていたのですが、長良川の浚渫で埋め立てられ、3年程は雨水で湿地状態だったのですが、チョウトンボの姿は勿論、ショウジョウトンボも見かけませんでした。

また今年になって長良川の浚渫で湿地の北側は土砂で埋め立て始めています。

湿地の南側で4~5匹位のチョウトンボが見られました。

どこから飛んで来たのかは分かりませんが、数から見て前年にチョウトンボのメスが産卵して、ヤゴが羽化したと思われます。

これまで「チョウトンボのオスは移動性が高い」という規則を作っていました。

トンボは交尾態になり離れると、すぐに産卵し始めます。

それが普通の産卵方法だと思っていました。

しかし、メスも移動すると考えると、受精卵を持ったメスが、新しい環境で、その場にオスがいなくても産卵できるのではないかとも考えられます。

数日前に永和の沼で、サクラの梢の枝先にチョウトンボが2匹とまっていました。

沼周辺で見かけるのは4~5年振りです。

翅の具合からオスだと思われます。

その2匹は飛びながらせめぎ合いをして縄張り争いをしていました。

メスがやって来るのを待っているのでしょう。

メスはふらふらする習性があり、色んな場所に飛んでいくようです。

ところで自宅の庭で、今日(7月21日)オオシオカラトンボのメスがやってきました。

6月に羽化したオオシオカラトンボのオスとメスともに、羽化した当初は庭にいるのですが、そのうちいなくなります。

そして何日か経つと戻ってきて、またいなくなります。

いてもせいぜい1日ほどです。

庭でいつ羽化したのか分かりませんが、そのメスが受精卵を持っていて滞在中に産卵すれば、来年も庭の水槽で羽化する可能性があります。

「メスは受精卵を移動先でも産卵する」と考えれば、ここ何年もオオシオカラトンボが見られる理由が理解できるのです。

チョウトンボが各所で見られる理由も、こう考えると合点がいくのです。

羽化した場所を刷り込まれて、そこにやって来るとしたら可愛げがあるトンボだと思いませんか。

本当かなー。

(トンボ科 チョウトンボ属 シオカラトンボ属)

カモ撮りこうちゃん