福原輪中の人工湿地で、再びチョウトンボのオス3匹を見かけた!

再び人口湿地で見かけたチョウトンボがとまる

人口湿地でチョウトンボが飛翔する

福原輪中内にある長良川の浚渫土砂を埋める場所として、長良川の東の土手と長良川の水辺の間に、大きな人工湿地になっている場所があります。

私はここを知ったのが6年前で、湿地の中には水草やヨシなどが繁茂して、チョウトンボやショウジョウトンボなどが沢山棲息していました。

私が知ったその翌年の夏には、この人工湿地で100匹以上のチョウトンボを見かけました。

小さい時から、チョウトンボといえば、畑の真ん中に立ててある竹竿の天辺に、チョウトンボがとまっていたのです。

そのチョウトンボを捕るために、タモ網の竿に竹を結び付けて伸ばし、それで捕ろうとしたものです。

結び方が緩いために、タケ竿とタモ網が曲がってしまって、チョウトンボに届かないことが普通でした。

そのタモ網を伸ばそうとすると、チョウトンボはひらひらと飛んで行ってしまいます。

私たち子どもにとっては、捕るのが難しいトンボだったのです。

そんなチョウトンボがこの人工湿地で100匹位見かけると、チョウトンボの習性がよく分かるようになりました。

例えば、彼らの交尾時間は、ほんの数秒といったところです。

交尾態になってとまっている場面を見かけたこともありますが、それでも短期間なのです。

その理由は、多くの場合、一度交尾態になってからオスとメスが別れると、すぐにメスが産卵し始めます。

オスは近くで警護産卵していますが、そこに他のオスが侵入してきて、産卵しているメスを捕まえて交尾態になって連れ去るのです。

メスは抵抗することなく、交尾態になって分かれるとまた産卵し始めます。

周りにオスが沢山いると、メスの産卵はゆっくりとは出来ないのです。

これらの状況はショウジョウトンボでもコフキトンボでも似ています。

そんな人工湿地が4年程前に、長良川の土砂の浚渫で埋め立てられて、貴重なチョウトンボやショウジョウトンボはほぼ全滅してしまいました。

埋め立てられた翌年は、土砂だらけで湿地にはなっていませんでした。

その翌年にも水溜りがある感じで、その時もトンボらしいものは見かけませんでした。

昨年になって雨水などが溜まって、雰囲気としては人工湿地が復元したように見えたのですが、トンボたちの姿は見かけませんでした。

今年になって人工湿地の周りを歩いてみたら、偶然チョウトンボが1匹飛んでいるのを見かけました。

その2日後に出かけてみると、なんとオスが3匹いたのです。

それぞれ縄張りを作っていました。

チョウトンボのオスは移動性が強く、ふらふらと飛んでかなりの距離移動する性質があるようです。

この人工湿地は、チョウトンボにとって魅力的な場所だと思われます。

メスが何匹か飛んで来てくれれば、産卵し繁殖する可能性があります。

ここでもう一度大量のチョウトンボを見てみたいと期待しています。

継時的にチョウトンボの動向を観察したいと考えているところです。

(トンボ科 チョウトンボ属)

カモ撮りこうちゃん