4月末になってもハシビロガモが北帰行しないで残っていた!

2025.4.24に水を張った田んぼで見かけたハシビロガモ

2024.5.7に見かけたハシビロガモ

ハシビロガモは中型のカモで、繁殖地はカラフト、ユーラシア大陸、カムチャッカ半島や千島列島だと言われています。

最初見た時は嘴が大きくシャベルのようなので、大型カモだとしか思えなかったのです。

しかも採餌の仕方も他のカモと違っていて、池や用水路などで首を突っ込んでプランクトンを濾しとって食べていると言われています。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と溪谷社)のハシビロガモには「冬鳥。湖沼、池、河川、湿地など。内湾、港、干潟にも入る。渡来直後は沿岸海域に生息する個体も多いが、その後、渡去する頃まで海水域には入らない。採食は独特で、1~2羽や、ときには何十羽の群れで、水面をぐるぐる円を描くように泳ぎ回って渦をつくる。渦の中心にプランクトンなどを集め、扁平な嘴を左右に振りながら水ごと吸い込み、嘴にある歯ブラシ状のものでろ過して食べる。」と記されています。

このハシビロガモは、割りと色々なところで見かけています。

海津市の森下の長良川水門の沼や用水路、日光川ウォーターパークの大膳川、飛島村の三福の放置された金魚養殖池などで、たびたび見かけます。

飛島村では、冬はセイタカシギなどを撮るために頻繁にでかけていますが、冬の間中、放置された養殖池などで生活しているようです。

春になって早場米のコシヒカリの田植えのために、4月中旬頃には水を張って、4月末には田植えをしていますが、そこにハシビロガモの群れがやってきて餌採りをしています。

本来なら3月下旬には北帰行して良いと思うのですが、帰らないでいるのです。

今年(2025年)の終見日は4月24日でした。

毎年その時期に見かけているので、昨年のハシビロガモの写真を探してみたら、5月7日の連休明けだったのです。

コガモは5月の連休明けまでいるものがいることは知っていますが、ハシビロガモもかなり遅くまで留まっていることが分かります。

他のカモの仲間は、この時期には殆どの見かけなくなっているのにです。

種によって北帰行の時期が違うことは理解できるのですが、その繁殖地はこのハシビロガモの家族にとっては遠くではないかも知れないなぁと考えています。

その後連休に入る頃には、まったくいなくなりました。

今年は少し早めに北帰行したのかなと考えているところです。

(カモ目 カモ科)

カモ撮りこうちゃん