アオスジアゲハがシロツメクサの蜜を吸っていた!
シロツメクサの蜜を吸うアオスジアゲハ
4月29日に木曽川東岸の川近くの叢で、アオスジアゲハがシロツメクサ(クローバー)の花の蜜を吸っているのを見かけました。
他にはベニシジミとツバメシジミも吸蜜に来ていました。
今年は四月半ばがアオスジアゲハの初見日でしたが、半月を過ぎるといたるところで見かけるようになりました。
何年も前に蟹江町西の森の佐屋川河畔の叢でも、シロツメクサの蜜を吸っているアオスジアゲハを見かけていました。
他のアゲハチョウやキアゲハでは、こうしたシロツメクサの吸蜜をしている光景は余り見たことがありません。
なぜなのだろうと思っていたのです。
後から、アオスジアゲハの口吻が他のアゲハよりは短いということを知りました。
その為に、他のアゲハが吸蜜する花の蜜を吸えないらしいということが分かりました。
シロツメクサはマメ科で蝶形花ですが、それも花茎の先に沢山つき、花の蜜までの長さは短いと思われます。
その為にアオスジアゲハでも蜜を吸うことが可能なのだろうと思われるのです。
私の子供時代の想い出の中に、アオスジアゲハが樹上を覆っているヤブガラシの花に集まっている光景は忘れられません。
蟹江周辺でアオスジアゲハが吸蜜をしている花には他にダイコン、ナンキンハゼ、ノブドウ、ハルジオンなどがあります。
どれも蜜までの長さが短いものばかりです。
アオスジアゲハはこうした体の作りに規定されながら生きていることが分かります。
「形態と暮らし」ということでしょうか。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)によると、アオスジアゲハの成虫は、5月から10月末までで、成虫になる最盛期は8月になっています。
私が見かけたアオスジアゲハは成虫になる時期からいうと、羽化し出した成虫ということになりますね。
この本のアオスジアゲハには「食草はクスノキ、タブノキ、ヤブニッケイなど(クスノキ科)。生息環境は平地~丘陵地の照葉樹林が本来の生息地。食草が生える社寺林、街路樹、公園なども好む。行動は日中、高所を敏速に飛翔し、ヒメジョオン、ヤブガラシなど各種の花を訪れる。オスの吸水性は強い。生息状況は食草が街路樹としてよく植栽され、都市部では普通に見られるチョウとなっている。」と記されています。
「チョウを見たら食草を思え。植物を見たらチョウを思え」というのは、関連させながら知識を広げ、深める方法として重要なんだなぁと思ったものでした。
(アゲハチョウ科 アオスジアゲハ属)
カモ撮りこうちゃん