クスノキ科の木の実は黒くなるのかな?
クスノキの黒く熟した実
生り出したクスノキの若い実
クスノキの花
瑞々しいクスノキの若葉
名古屋周辺では神社や街路樹にクスノキが植えられています。
小さい頃からそのザラザラした幹の感触に親しみながら育ちました。
クスノキは常緑樹ですが、春になると黄緑色の葉の瑞々しさに見惚れてしまいます。
その後花茎をいたるところに出して、小さい花が咲かせます。
目立つ花ではありませんが、その多さに圧倒されてしまいます。
私はクスノキの近くに行くと、葉を一枚千切って揉んで匂いを嗅いでみる習慣ができてしまいました。
あのナフタリン風の樟脳の匂いは強烈です。
十一月七日に、弥富市の「海南こどもの国」に出かけました。
ドングリの木の写真を撮るために出かけたのですが、園内にもクスノキの木がありました。
その木には沢山の黒い実がなっていました。
昔からクスノキの実は黒くなるのは知っていましたが、これほど多くのクスノキの実を見かけた記憶はなかったのです。
クスノキの実は、ヒヨドリなどの冬の大事な餌になると思われます。
「野鳥と木の実ハンドブック」(叶内拓哉 文一総合出版)には「主に暖地の林に生育する。庭木や公園樹、街路樹などによく栽培されている。昔から神社などにも植えられていて、天然記念物に指定されている巨樹や老樹が各地にある。10月頃に実は熟すが、鳥が好んで食べるということはない。それでも12月頃になるとメジロ、場所によってはカケスなども採食する。ほのかに樟脳のような風味がある。」と記されています。
余り鳥たちは来ないように書かれているのですが、春頃には殆どその実を見かけなくなるので、キジバト、ヒヨドリ、ムクドリなどの留鳥のエサになっているのではないかと推測しています。
このクスノキ科の仲間には、他にヤブニッケイ、ニッケイ、タブノキなどがあります。
これらの仲間は良い匂いがするものばかりです。
クスノキは強烈な樟脳の匂いがしますが、ニッケイはシナモンの良い匂いがします。
ヤブニッケイはニッケイよりはそのシナモンの匂いは薄い感じです。
タブノキも少しするようですが、かすかにそんな匂いを感じる程度です。
面白いことにこれらのできる実は何故かみな黒っぽいのです。
クスノキ科全部が黒くなるのか分かりませんが、アオスジアゲハの幼虫の食草であるこれらの木の実は、全て黒っぽい実が共通しているのです。
「アオスジアゲハの食草のクスノキの仲間の実は黒い」という規則を作ってしまいました。
クスノキ科の他の木の実もどうか調べてみたら、クロモジとゲッケイジュは黒い実が生るようです。
シロダモとカゴノキは赤い実ができるようです。
必ずしも黒い実とは限らないようですが、今のところはこの規則に頼って、野外探検して、その効果を確かめてみようと考えているところです。
(クスノキ科 クスノキ属)
カモ撮りこうちゃん