久し振りにキカラスウリを見かけた!

今年大膳川の西側で見かけたキカラスウリ

数年前に見かけたキカラスウリ

カラスウリの花と実

スズメウリの花と実

カラスウリとキカラスウリ

野生のウリでは橙色のカラスウリをよく見かけます。

その花は夜から朝方に咲くので、日中に綺麗に咲いているのを見かけるのは難しく、ほとんどが萎みかかった花になっています。

でも花そのものは白い繊維が纏わりつく風情で、なかなか可愛い花を咲かせます。

先日福原輪中で高齢の農業をやっている人と立ち話をした時に、今年はカラスウリが沢山生っていると話していました。

私の実感でもカラスウリは多いように思っていたのです。

夏の暑さの関係か、それともセミのように年によって発生する数に違いがあるのかは分かりません。

その橙色になる前の青いカラスウリの実は、表面に白い筋がうっすらと入っていて、成熟したカラスウリとは違ったウリのようで間違えそうになります。

カラスウリよりは小さいスズメウリは、余り気がつきませんが、よく見ると白い花が咲かせていて、周りでよく見かけます。

少し経つと緑色の小さいウリがツル状の茎にぶら下がって沢山つきます。

それが時間が経つと白いウリに変わってきます。

スズメウリに気がついた最初は、東根の水晶山の入り口の雑木林に秋を過ぎる頃、沢山ぶら下がっていたのを見かけたのです。

スズメウリは、カラスウリより小さいことからつけられた名前だと思われます。

この名前の付け方には、他にもカラスノエンドウとスズメノエンドウがあります。

カラスウリよりも大きい、キカラスウリは蟹江周辺では余り見かけることがありません。

でも日光川ウォーターパークの大膳川の西側で、久し振りにキカラスウリが大きな木に沢山ぶら下がっているのを見かけました。

黄色くなってそれからだんだん萎んでくるのですが、その前は大きな青いウリなのです。

ちょっと食べたくなってしまいそうです。

数年前にも大膳川の西側でカラスウリが生っているのを見かけて、採ってきたことがありました。

その時の数に較べて、今回は断然多い感じです。

「救荒雑草」(佐合隆一 全国農村教育協会)にはこのキカラスウリについて、「全国に分布。つる性の多年生草本。林縁ややぶ地などに生育する。雌雄異株。夏頃、糸のように先が無数に切れ込んだ5弁の白い花を咲かせる。その後、細長い卵型の黄色い果実がつく。黄熟した実を塩蔵して食べる。根を採り干して粉にして食べる。水を飛ばして天瓜粉を作る。冬に根を掘り出し、細切りして1日1度水を換え4,5日浸した後、つき砕いて布袋で濾し、なるべく細かい粉とする。これはでん粉で天瓜粉と称して薬用にする他、ウルネと言い米・麦などの粉に混ぜて餅、せんべい、パン、うどんなどを作る。幼果はしょう油漬けまたは塩漬にして食べ、種子は炒ってそのままあるいはしょう油で煮食する。」と記されています。

昔からキカラスウリは利用されてきたらしいのです。

というより昔から、こうした雑草と考えられる植物を工夫しながら、食材に組み込んできた古人の知恵だと思われます。

(ウリ科 カラスウリ属)

カモ撮りこうちゃん