ニュウナイスズメが今年の冬も同じ場所にやってきた!

この冬見かけた枝にとまるニュウナイスズメ

群れで飛ぶニュウナイスズメ

今年の冬もニュウナイスズメがやって来ているのではないかと思い、12月4日に海津市南濃町の用水路脇の雑木林に見に行きました。

1週間ほど前にも確かめに行ったのですが、その時は全く見かけませんでした。

今回もまだ来ていないかも知れないと思いながらも確かめに行ったのです。

これまで用水路に架かる橋の側にあるノイバラの赤い実ができたところにいることが多かったので、そこに行って見ました。

やはりそこにいて、一斉に近くの木に移っていきました。

その数は30羽前後ではないかと思われます。

冬の間、このノイバラの実は餌として重宝している様子です。

その一斉に木にとまっている中に、スズメも数羽混じってとまっています。

混群になっているようです。

姿形も大きさも遜色なく、餌も同じなので、混群になっていても不思議はないのです。

いつも感心するのは、この地域は養老山地の東にある広い田園地帯で、その中を大きな用水路が流れています。

その田園地帯の中にあるいくつもの雑木林のうち、ある場所にだけニュウナイスズメが毎年やって来るのです。

とても不思議です。

5~6年前に見かけた時には、数十羽の数だったのですが、それがだんだん増えてきて、今では100羽以上の数になって、群れで飛んでいます。

ニュウナイスズメが越冬のために採る行動は、保守的な行動戦略だなぁと考えざるを得ません。

こうした行動戦略は、越冬するカモ類でも同じです。

頻繁に越冬する場所を変えることはないようです。

変えるとしたら、その環境が大きく変化した時だろうと思われます。

天童にある原崎沼では、数年前から沼の地盤が緩んで崩壊する危険があるというので、全ての水を抜いて護岸工事をしました。

その期間は3年ほどです。

この沼は冬のカモ類の越冬地として有名なところでした。マガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ヨシガモ、コガモ、カルガモなどを見かけていました。

今年の11月に水が入った原崎沼を見にいきましたが、その時にはカルガモ、マガモ、ヒドリガモを見かけました。

まだ来てないカモ類もいると思われますが、いくつかの種のカモは、ここには戻ってこないかも知れないと思ってしまいました。

親鳥に連れられてやってきた幼鳥が、その場所を覚えていないようになったら、来ないのではないかと思うからです。

そして避難していた新たな場所が越冬地となるのでしょう。

ニュウナイスズメは海を渡ってくるのではなさそうです。

遠くない岐阜県の北の方からやってきて南濃町で冬を越し、3月初旬には北の方に帰っていくようです。

でも今年の冬もニュウナイスズメを見かけて、何か嬉しくなってしまった自分がいるのです。

(スズメ目 スズメ科)

カモ撮りこうちゃん