タゲリとケリが養殖池の通路で一緒に日向ぼっこしていた!
タゲリとケリが通路で日向ぼっこ
通路のタゲリ
通路のケリ
今秋の飛島村へのタゲリの飛来は11月半ば過ぎで、例年より早くやってきました。
2月下旬に繁殖地に戻る頃には、群れでいるカラスに頻繁に追いかけられていたので、今秋には戻って来ないかもと心配していたのです。
それにも関わらず、1か月以上も早く飛来してきました。
もしかすると繁殖地の自然環境に変化があったのかも知れません。
その飛来数は20羽前後で、例年と同じ程の数です。
このタゲリは家族ではないかと思われます。
タゲリは母親への刷り込みで親子関係が築き、その家族がまとまって行動しているのではないかと推測しています。
一方飛島村周辺では、留鳥のケリが住んでいます。
春になるとその番いが、広い田んぼのあちこちで営巣・産卵・育雛を行っています。
でもその数はだんだん少なくなっている感じです。
そして育雛が終わって、春の終わりから秋口までは群れで行動しています。
これも家族単位だと思われます。
秋になると、成鳥の番いががそれぞれの縄張りを作って暮らすようになります。
この時期には殆どの場合には2羽での生活が多いのですが、3~4羽の時もあります。
増えた分は春に孵った幼鳥ではないかと思われます。
私が5年ほど前にタゲリを見かけるようになった時は、まだタゲリがこの場所に来るようになった始めではなかったかと思われるのです。
タゲリの群れが畑に降りて休んでいると、この周辺に縄張りを作っているケリが、警戒しながらそのタゲリの群れを眺め、ある時はその群れの中を歩いて横断していく様子が見られました。
見知らぬ鳥の群れに対する警戒と興味のような感じに見えました。
またある時は、近くにいたタゲリを威嚇して追い払う行動も見せていました。
ところがその後数年の間に、畑をトラクターが土をひっくり返している時に、ミミズや昆虫の幼虫を狙って、ハクセキレイ、ムクドリ、カラスなどと共に、ケリやタゲリも寄ってきて餌を探す場面を見かけるようになりました。
餌採りを媒介にして、タゲリとケリは場所を共有するようになってきたのです。
これは幼児の関係でも同じです。
直接関わり合うと喧嘩などが起こりますが、おもちゃを媒介として遊ぶことで、相手との間接的な関係が出来上がって、その存在を受け入れやすくなるのです。
タゲリとケリの関係も同じではないかと思われます。
先日小春日和の日に、金魚養殖池の通路でタゲリとケリが同じ場所で、日向ぼっこをしていました。
相手の存在をそれぞれが当たり前のように認めているようでした。
こうした光景が見られるのも、これまでのタゲリとケリの関りの歴史があってのことではないかと思われるのです。
それにしてもなかなか、良い光景だなあと思ってしまいました。
この撮った写真を弥富野鳥園の展覧会の写真に応募しようかと考えてしまいました。
(チドリ目 チドリ科)
カモ撮りこうちゃん