ウラギンシジミとヒメジャノメがイチジクの汁を吸いに来ていた!
イチジクの実の汁を吸うウラギンシジミ
柿の実の汁を吸うキタテハ
秋になりカキの実が熟れてくると、ムクドリ、カラス、ヒヨドリがそれを食べにやってきます。
生産農家にとっては、その被害は甚大です。
民家の庭のカキの木ならそれも許せるでしょうが、畑に並んで植えてある販売用のカキの木の場合には死活問題にもなります。
それらの大きな穴が開いたカキの実の汁は、樹液、果汁や獣糞に集まるチョウたちにとってはごちそうです。
カキが熟す頃、チョウたちはそんなカキの実に集まってきます。
カキの熟れ方はどの木も同じ時期と限らないので、かなりの期間にわたって汁を吸うことができます。
11月3日に福原輪中を歩いていて、畑に植わっていて熟れて穴が開いたカキに、キタテハが3匹とまっていました。
キタテハは成虫で冬を越すチョウです。
しかも近くの叢では食草のカナムグラがたくさん生えています。
この近くで羽化したのではないかと思われます。
その写真と動画を撮りました。
そんなカキの実に集まるキタテハは、別に海津市南濃町のカキ畑でも見かけています。
福原輪中にはいつも通っているので、そこに住む農家の高齢者と話をするようになりました。
会ったときに「カキの木にチョウが集まっていますよね」と話したら、当然のようにそれを知っていました。
毎年それを見かけている風情でした。
そのカキの木から少し西に行ったところに、イチジクが植えてあります。
道路に沿って、一本のイチジクの枝を左右に伸ばしながら植えてあるのです。
イチジクの季節はもう終わりかけていて、実が熟れすぎたものがいくつかあり、だんだんと萎びていく雰囲気になっています。
そのイチジクには、キタテハが何匹か来て汁を吸っていました。
近くに別のイチジクにはウラギンシジミが汁を吸っていました。
ハリヨ公園では見てはいるのですが、キタテハほどには見かけていなかったのです。
ウラギンシジミもキタテハ同様に成虫で冬を越すチョウです。
このチョウは樹液、果汁や獣糞などが主食です。
ただキタテハは春になると、タンポポやハルジオンなどの蜜も吸う両刀使いのチョウですが、ウラギンシジミは花の蜜は吸わないようです。
するとイチジクの汁を吸っているウラギンシジミの近くに、ヒメジャノメが飛んできて、イチジクの汁を一緒に吸い出しました。
ヒメジャノメは花に来ている場面を見かけていないので、やはり樹液や腐果などを中心に汁を吸っているチョウだと思われます。
今回、腐果に集まってきたウラギンシジミとヒメジャノメを確認できました。
またカキの実以外のイチジクの実にも集まってくることがわかりました。
ミカンの腐果などにも集まるのかどうか疑問を持つようになってきました。
いつか出会うと良いのだけれども!
(シジミチョウ科 ウラギンシジミ属)
カモ撮りこうちゃん