2年ほど前に初めてヤブマメを知った!

ヤブマメの花

ヤブマメの花とサヤ

叢や雑木林の林縁にはマメ科サヤ生えています。

季節によってその種類は変化していきますが、かなりの種類を見かけます。

春先にはカラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサ、クサフジ、シロツメグサ、ゲンゲやミヤコグサなどが、夏になるとコメツブツメクサ、クズ、ツルマメ、クサネム、コマツナギなどが、秋になるとアレチヌスビトハギ、ハギ、メドハギ、ヤハズソウなどが優勢になってきます。

思っていた以上にマメ科の植物が多いことに驚かされます。

そんなマメ科の植物をいつも見かけていたものの、2年ほど前に海津市南濃町早瀬の雑木林の下で、マメ科だと思われる青色の花を見かけました。

3出複葉で蝶形花だったからです。

それまで見かけたことがないマメ科です。

それも沢山咲いている訳でなく、叢の一部で少し咲いている感じだったのです。

それまでも見かけていたものの、見過ごしていたのでしょう。

見れども見えずだったに違いありません。

それがヤブマメだったのです。

今年になって、近くのクリ林の下でも同じ青色の花を咲かせている、ヤブマメを見かけました。

そして近くにはマメもなっていました。

「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)には「茎、葉柄、花軸に黄褐色の下向きの毛が生えています。つる性の茎がほかの植物に巻きついて長く伸び、長い柄をもつ3出複葉の葉を互生します。葉腋から出る葉よりも短い花軸に蝶形花が数個かたまってつきます。花後、豆果をつけますが、地中に閉鎖花をつけ結実するので、地上と地中に豆果ができます。名は、やぶに生える豆の意味。」と記されています。

驚いたのは地中にできる閉鎖花による実が出来ることです。

他のマメ科では聞いたことがないので驚いてしまいました。

この閉鎖花の実を見てみたいものだと考えています。

植物は子孫を残すためにいくつもの戦略をとっています。

蝶形花によって、他の株の異なる遺伝子を取り込んで、環境の変化に対する適応力を高める方法と、これまでの自分の遺伝子によって子孫を残そうとする二段構えの戦略です。

環境が大きく変化しなければ、これまでの自分の遺伝子で子孫を残す方法は有効です。

最近になって海津市のアクワワールド水郷パークセンター内で枝に絡みついていたトキリマメの実らしいものを見かけました。

これも人生で初めて見かけたマメ科の植物です。

本当に植物の世界も広いなぁと思っているところです。

(マメ科 ヤブマメ科)

カモ撮りこうちゃん