アメリカウズラシギという希少なシギが愛西市のハス田に来ていた!
立田のハス田で見かけたアメリカウズラシギ
先日地元の中日新聞に、愛西市立田のハス田にヘラシギが来ていると載っていました。
小さい記事だったので、数日後にその記事をもう一度見ようと探したのですが、見つかりませんでした。
その記事には、近年は希少種になっていると記されていたようにお覚えています。
この地域は一面がハス田です。
これは木曽川からの土砂が堆積して湿地帯になったのです。
そのため稲作には不適で、そのためハスのレンコン栽培が盛んになってきたところです。
春になるとタシギなどを見かけます。
先日のHPで書いたように、数日前コウノトリを初めてこのハス田で見かけました。
今の季節はハスが枯れて、レンコンの収穫時期です。
レンコン舟で収穫したり、ハス田の水を抜いてトラクターで土を掘り起こしたりして収穫しています。
その後には、水が少し残っているハス田になっているところがあります。
そこにサギ、シギやチドリの仲間が餌を捕りに来るのです。
新聞で見たのと知人からの情報で、そのシギの写真を撮る人が沢山来ているらしいと聞きました。
ハス田を見回れば見かけることができるかもと思い出かけて行きました。
収穫後の水溜まりで、大きな望遠レンズのカメラを三脚につけ写真を撮っている人たちがいました。
そこで「撮れましたか?いますか?」と尋ねると、「自分で探してみてください」ということでした。
いくら探してもなかなか分からないのでした。
タカブシギのようなシギは見かけたのですが、嘴はヘラのようにはなっていませんでした。
そこで「あれはタカブシギですね!」というと、「違います。あれはアメリカウズラシギで、とても珍しいシギですよ」と教えてくれました。
そして「ヘラシギはもう移動して行ってしまいました。」と応えてくれました。
まだ私は似ていてシギの区別ができないのに、よく微妙な違いが分かるものだと感心してしまいました。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と溪谷社)のアメリカウズラシギには「旅鳥だが、春の記録はごくまれ。水田、湿地、干潟、海岸の砂浜や埋立地にできた水溜まりなど。日本は渡りのコースから離れているらしく、渡来数は少なく、主に秋期に幼鳥が1羽か数羽での渡来数が多い。筆者は一度だけ6羽の群れを見たことがある。採食は浅い水の中や水際を歩き回って、貝類、甲殻類、ミミズ類、昆虫類の幼虫などをとる。」と記されています。
分布図ではシベリア北部やアラスカ北部が繁殖地で、冬鳥としてアルゼンチンやオーストラリアの南端で過ごすようです。
地球を南から北に2万キロ近く移動しているようなのです。
日本に来てしまったアメリカウズラシギは、無事に越冬地まで行かれるのだろうかと考えてしまったものです。
(チドリ目 シギ科)
カモ撮りこうちゃん