こちらでミズヒキが咲いているのを初めて見かけた!

船頭平公園の土手で見かけた群生するミズヒキ

秋になると蟹江周辺でもタデ科の花が沢山咲き出します。

イヌタデ、ヤナギタデ、ミゾソバ、サデグサ、アキノウナギツカミ、イシミカワ、ママコノシリヌグイなどです。

一番よく見かけるのはイヌタデとイシミカワでしょうか。

イヌタデは東北でもよく見かけましたが、イシミカワは珍しいタデでした。

蟹江周辺ではこのイシミカワがそこら中に咲いて青い実がなるので、その多さに吃驚したものです。

東北で見かけていたハナタデやポントクタデは、こちらでは殆ど見かけません。

でも愛西市立田のハス田の用水路脇でポントクタデではないかと思うタデを見かけました。

地方によってタデ科といっても、生えている数の違いがあるようです。

タデ科のミズヒキは蟹江に戻ってからは、一度も見かけたことがありませんでした。

生えていそうな海津市のハリヨ公園周辺、南濃町早瀬の用水路脇の雑木林、永和や弥富市海屋の雑木林の周辺などでも見かけていません。

ミズヒキは少し薄暗くときどき陽射しが入るような場所に生えている感じなのですが、そうした場所でも一度も見たことがなかったのです。

ミズヒキは東北ではありふれたタデ科の仲間だったのに、こちらでは見かけないので、蟹江周辺では自生していない種なのではないかと考えていたのです。

ところが愛西市の船頭平公園に出かけた時、公園の外の木曽川沿いの土手下に一面に咲いているミズヒキを見かけました。

これほど群生している場所を見かけたのは初めてでした。それほどたくさん生えていたのです。

この船頭平公園の脇には、船頭平閘門(こうもん)があります。

明治以前には木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)は分流されていなくて一つの川だったのです。

洪水などがあるとその濁流がのたうち回る乱川だったといわれています。

明治になってその三川の分流が欧米の土木技術によって可能になりました。

そこで木曽川と長良川の間の船の航行を調整するための閘門が作られました。

水位の高さを調整して、川の間に船を航行させるための仕組みです。

スエズ運河やパナマ運河の小さいものということでしょうか。

そこが船頭平公園になっているのです。

公園は明治35年(1902)頃にでき、今から120年前になります。

公園周辺はその頃の環境が維持されていると思われ、その一部は当時の生態が維持されている可能性があります。

この公園の土手にだけミズヒキが自生しているということは、当時この地方にもミズヒキがいろんな場所に生えていたのではないかと思われるのです。

その名残が、私が見かけたミズヒキではないかと勝手に想像しているのです。

蟹江周辺にもミズヒキが生えている事実を知ったので、養老山地に行けば、その山麓周辺に生えている可能性があるのではないかと想像しています近いうちに探しに行ってみようかと考えています。

(タデ科 タデ属)

カモ撮りこうちゃん