タブノキがやっと分かってきたかも知れない!

タブノキ

葉が似ているマテバシイ

タブノキが知りたいと思ったのは、アオスジアゲハと関係があります。

長い間アオスジアゲハは照葉樹林帯のクスノキに産卵すると思っていたのです。

照葉樹林とはテカテカしていて日光を反射する葉を持つ木の仲間で、九州、四国、中国、東海地方と関東地方の沿岸部までに分布しています。

クスノキは名古屋周辺ではたくさん植えられています。

今年初めて藤前干潟の堤防脇の叢のクスノキで、アオスジアゲハのメスが産卵している場面を見かけました。

本などでクスノキに産卵すること知ってはいたのですが、実際に見たのは初めてで感動してしまいました。

「虫語の翻訳ことはじめ」(五十嵐啓司 小松写真印刷)で、山形県の飛島や酒田市などでもアオスジアゲハが棲息していることを知りました。

クスノキが生えていない場所なのに何故なのだろうと疑問だったのです。

タブノキが関係しているらしいことが分かりました。

アオスジアゲハはタブノキにも産卵するのです。

そこでタブノキが生えている東北地方の沿岸部までアオスジアゲハが見られることが分かってきました。

アオスジアゲハの幼虫の食草のタブノキが蟹江周辺にもあるのではないかと探してみました。

ところがタブノキと似たような葉を持つ木がたくさんあるのです。

タブノキそのものも曖昧なのに、似ている葉を持つ木があって、頭が混乱してしまいました。

図鑑やインターネットで検索してみても、違いが分からないままなのです。

違いが分かっていると、検索した情報はとても役立つのですが、分からない人間にとっては適切な情報にはならない経験を何度もしています。

そこで雑木林がある場所に出かけて探してみました。

港湾がある富浜緑地、カシの木が多い弥富市海南こどもの国、日光川ウォーターパーク、海津市南濃町早瀬や森下などです。

タブノキはカシの仲間のマテバシイの葉とも似ています。

でもマテバシイはドングリができるのに、タブノキはできません。

枝先に葉が集まる性質もあるのですが、ヤマモモやユズリハも同様なので違いが分かりません。

タブノキはクスノキ科タブノキ属なので、葉を揉むと少し香りがするようなのです。

そんなことを繰り返しながら、日光川ウォーターパークでタブノキではないかと思われる木を見かけました。

そこでフェイスブックに写真を投稿して、タブノキかどうかを教えて貰うことにしました。

するとコメントがあって「タブノキで間違いない」とのことでした。

やっとタブノキに辿り着いた感じなのです。

完全な正解には至ってないと思いますが、少しずつタブノキに近づいているような感じがします。

「タブノキ」という概念達成の心理学の実験をやっているような気持ちになってしまいました。

本当かなー。

(クスノキ科 タブノキ属)

カモ撮りこうちゃん