エノキがケヤキやムクノキと区別できるようになった気がする

エノキの大きな幹

エノキの葉

エノキの赤くなり始めた実

エノキは長い間同定できないままでした。

名前だけが知っていても、どれがエノキか分からなかったのです。

ケヤキ、ムクノキ、エノキがニレ科三兄弟といわれていた時代があって、その葉の様子はとても似ていて、区別することが難しい仲間なのです。

その後分類法が変わって、ゲノム解析によるAPG分類では、ムクノキとエノキがアサ科に、ケヤキはニレ科に変わりました。

小さい時から聞いていたエノキが、最近になって何とか分かるようになりました。

といってもいまのところ一つの手がかりに縋って区別しているだけなのですが。

エノキは葉の縁の下の三分の一に鋸歯がないのです。

全く鋸歯がない場合もあるようですが、これなら馬鹿の一つ覚えで何とかなりそうです。

今では何度も出会っているうちに、エノキの葉は他の2つに較べて、やや小さく葉が厚い感じに見えるようになりました。

昨日(2024.8.23)木曽川西岸の県道168号線沿いの福原輪中より南の雑木林に出かけました。

相変わらずの猛暑日で歩くと汗が噴き出てきます。

余りの暑さのためか、昆虫も余り見かけませんでしたが、その雑木の中にエノキの大木が何本もありました。

エノキはこんな大木になるのかと驚いてしまいました。

雑木林の中には、ときどき名札がついているものもありました。

エノキ、スギ、クワ、ムクノキ、ニワウルシなどがありました。

またタケが両側に生えている遊歩道には、ナガサキアゲハが何度も行ったり来たりしていました。

3匹見かけましたが、ときどき2匹がせめぎ合いをしていました。

その雑木林の奥まで行くと、開けた叢に出ます。

その叢の木曽川近くの土手に大きなエノキが2本生えていました。

ところがその木の1本にはたくさんの小さな赤い実がついていました。

偶然に、その木にはエノキの名札がついていました。

雑木林の他のエノキにはそうした実がついているものがなかったので、雌雄異株かもしれないと思い、その場でスマホで検索すると、雌雄同株と記してありました。

もしかすると、ブナのように数年おきにたくさん実をつけるようなのかも知れません。

でもこの赤っぽい実を見たのは初めてでした。

ムクノキの実に較べると、少し小さい感じがしました。

その赤い実の1つを齧ってみたら、えぐみなどの灰汁は感じないので、食べられるのではないかと思われます。

ケヤキ、ムクノキとエノキでは葉の表面がざらついているかも区別する指標になります。

ムクノキは表も裏も沙汰ついていて、木工製品を磨く材料として利用されているようです。

ケヤキは両面ともざらついていません。

ところがエノキは、両面がざらついていると書いてあるもの、裏だけがざらつくと書いてあるものがあって、一様ではありません。

実際に私自身が触ってみると、表のざらつきは余り感じませんが、裏はざらついているように感じます。

エノキが大木になること、赤い実がなることなど、少しずつ学びつつあるところです。

(アサ科 エノキ属)

カモ撮りこうちゃん