カワラケツメイとツチイナゴには親和性が高いようだ!

カワラケツメイの近くにとまるツチイナゴの幼体

ツチイナゴの成体

今年は猛暑日が続き、雨が一滴も降らない日数が25日間も続きました。

叢や道路端の雑草も枯れたものを多く見かけています。

植えられている畑のダイズも緑の葉のままですが、生長が遅れているように見受けられます。

昨夜(8月19日)になって雨が降りました。

大量の雨という訳ではありませんが、それでもかなり降ったようでした。

恵みの雨という意味合いを実感したものです。

20日も午前中は曇っていたので水やりをしなくて済みました。

この猛暑の中で福原輪中のカワラケツメイが枯れてしまったのではないかと心配していたのです。

1年草のカワラケツメイはこの周辺ではほぼ絶滅種と言って良いほど少なくなっています。

人による草刈りも大きな要因だと思われます。

雨が降った翌日に心を決してその様子を見に出かけました。

7月に見かけていた道路脇のカワラケツメイは、一本も見かけませんでした。

その場所に生えていたセイタカアワダチソウも、全て枯れていました。

ところがイネ科の植物が生えている叢のカワラケツメイは何とか生えていたのです。

例年に比べると生長は遅くなっていると思われます。

叢でも南側の日当たりが良いカワラケツメイは少数になっていたものの、少数は何とか生き延びているものもありました。

もし全滅していたら、昨年の秋に確保した種のいくらかを、来年の春に蒔きしようかと考えていたからです。

秋になって種を採れるようになったら、またいくらかを採取をしようと考えているところです。

そのカワラケツメイの様子を観察していたら、その葉の周辺に小さい緑色のツチイナゴの幼体がとまっていました。

そして周りを観察すると、他にも多数のツチイナゴの幼体がとまっています。

昨年にも感じたことですが、カワラケツメイにツチイナゴが取りついていることが多いようなのです。

カワラケツメイとツチイナゴの親和性が高いということでしょうか。

2021.10.7付けのHPの「バッタの仲間にはツチイナゴがいた!」では、ツチイナゴは他のバッタと違っているのです。

8月頃に幼体が孵化して、その後10月頃に成体になり、その後交尾して卵を産卵し、その成体は冬を越して6月頃まで活動するバッタのようです。

他のバッタのように春に幼体になり、夏に成体になって産卵して、その後死んでしまうサイクルとは逆転している変わったバッタなのです。

8月20日過ぎに緑の幼体を見かけるのは自然なのです。

昨年も10月頃にカワラケツメイの葉の近くに何匹ものツチイナゴの成体を見かけました。

8月にやはりカワラケツメイの近くでたくさんの幼体を見かけたので、ずーっとカワラケツメイの近くで過ごしているのだと考えられます。

ツチイナゴにとっては好きな食べ物の一部なのでしょうね。

(バッタ科 ツチイナゴ属)

カモ撮りこうちゃん